車の内装がベタベタ… 古い車などで起こるダッシュボードのベタつきの原因とは
中古車を購入したときなどに、ダッシュボードがベタベタしていることはありませんか。経年劣化でそのような状態になってしまうことがありますが、原因と対処法はどのようなものなのでしょうか。
日本の気候(気温の高さ)+皮脂などが悪影響を及ぼす?
中古車を購入した際に注意したいのが、内外装の経年劣化です。なかでも、ダッシュボードなどの内装がベタベタすることがあります。
センターコンソールやドアパネルなどの「シボ加工」や、つや消しでしっとりした触り心地のスイッチ類など、クルマの内装にはさまざまなABS樹脂製パーツが使用されています。
この樹脂パーツは、新車のうちは美しくて傷も付きにくいのでいいのですが、数年経過するとベタベタしはじめ、気がつけば手に粘着性のゴミが付いたり、ボロボロと黒いススのようなゴミが出ることがあります。
なぜベタベタしてしまうのか、国産車から高級輸入車まで幅広く販売する「モトーレン足立」(東京・足立区)の中川氏に聞いてみました。
――どのようなクルマにベタベタするなどの症状が出やすいのでしょうか。
内装に樹脂パーツを多用しているイタリア車やフランス車など、いわゆるラテン系輸入車は、内装がベタベタする傾向が高いです。早いものでは新車から3年程度でベタベタが出ることがあります。
品質に厳しい国産車でも、パワーウインドウスイッチなど、触れることの多い樹脂パーツがベタベタするケースもあります。
――駐車場の環境によって、ベタベタが発生しやすいといいますが、本当ですか。
クルマを駐車している環境によっては、大きく影響されるようです。その最大の原因は日光です。
駐車スペースに屋根がない場合、日光による車内温度の上昇や紫外線の影響で劣化が進みやすいのですが、屋根のない場所に駐めざるをえないオーナーも多いと思います。
その場合はフロントウインドウにサンシェードを置いたり、リアウインドウなどはUVカット率の高いウインドウフィルムを貼るなどの対策で、多少劣化を遅らせることができます。
また普段の洗車や清掃の際に、内装の樹脂パーツ専用の保護剤などでカバーすると症状が出にくいようです。
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ベタベタの正体は「ラバー塗装」や、ウレタン塗装に絹や牛革のプロテインなどを添加した「プロテイン塗装」など、表面に施された加工が劣化したものです。
輸入車に多く見られる加工技術なのですが、欧州に比べて高温多湿な日本の気候のほか、皮脂や化粧品の成分の付着でも劣化が進むといわれています。
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