大相撲の現役力士は運転禁止? 移動手段が公共機関や運転手付きが多い理由とは
日本が世界に誇る「大相撲」。力士同士がぶつかり合うさまは迫力満点ですが、その現役力士はクルマの運転ができないという話は本当なのでしょうか。また、2019年初旬に話題となった僧侶による僧衣着用が交通違反の対象となった行為についても迫ります。
現役力士はなぜクルマの運転をしないのか?
日本の大相撲が現在のような興行形式になったのは、江戸時代の初期とされています。力士同士が土俵の上でぶつかり合うさまは大迫力で、海外でもファンが多い競技です。
その現役力士には、クルマを運転してはいけないというルールが存在します。なぜ、現在の力士はクルマを運転してはいけないのでしょうか。
現在の力士は、基本的に「自らの運転以外」で、公共交通機関や運転手付きのクルマなどで移動しています。飛行機や新幹線では、番付によって座席のクラスが分かれており、幕下以下はエコノミークラス、十両はビジネスクラス、大関以上はファーストクラスとされています。
「身体の大きい力士が、エコノミークラスで狭くないの?」という疑問が浮かびますが、特別料金を支払うと1人で2人席分の利用が可能なシステムがあります。航空会社によって詳細は異なりますが、おおよそ1.5人分の料金で1人が2席利用可能です。
これらのように、身体が大きいことが「運転禁止」の理由に思えますが、実際は「乗れないのではなく、乗ってはいけない」という決まりが存在します。
そのきっかけは、1985年に当時の現役力士が運転するクルマが相次いで事故を起こしたことを受けて、日本相撲協会は正式に現役力士が自らクルマの運転をすることを禁止としました。
しかし、その後も1999年、2000年、2007年、2018年と、現役力士による交通事故が後を絶たない状況が続いているため、現在でも運転禁止ルールは解かれていません。
現役力士の運転禁止について、日本相撲協会は次のように話します。。
――運転禁止になった理由を教えてください。
とくに理由があるわけではなく、相撲協会が定めるルールとして運転が禁止になっています。
――今後、運転解禁はあり得ますか。
今後のことはわかりかねます。現在、運転解禁に向けての動きなどはとくにありません。
――番付により交通手段が変わるのでしょうか。
交通手段というより、階級によって座席のクラスを分けております。ただし、新幹線や飛行機は、2席を購入することはなく、1席となっています。
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親方など現役を引退した場合は運転が可能なほか、運転免許自体の取得は可能だといいます。そのため、引退後を見すえて教習所に通う力士は多いそうです。
また、日本の国技ともいわれる相撲の世界で活躍し、華と品格のあるイメージの力士ですが、引退後は厳しい現実が待ち構えています。
力士の引退は、平均年齢が約31歳ですが、引退後の進路のうち、親方になれるのは同期で3名ほどといわれています。
ほかのスポーツ選手同様、現役時代に厳しい競争を勝ち抜いても、引退後にその世界に残れるのは一握りという状況です。
同じ宣伝ヤコマーシャルが出てきてうっとうしいので止めろ!