レクサスにも勝る小型SUV!? マツダ「CX-30」はクラスを超える仕上がりだった

マツダが2019年3月に欧州でお披露目した「CX-30」は、同社の新世代モデル第2弾に位置づけられます。マツダ3とアーキテクチャを共有するクルマですが、どんな走行性能を発揮するのでしょうか。

車高の高いSUVでも、マツダ車らしい走りの質感は保てるか?

 マツダ新世代モデルの第2弾といえる「CX−30」の国際試乗会が、ドイツ・フランクフルトで開催されました。CX−30は2019年3月のジュネーブショーにて世界初お披露目されたモデルで、2019年5月に発売された新世代モデル第1弾である「マツダ3」と同じアーキテクチャを用いて造られるコンパクトSUVです。

 CX−30は、いったいどんなクルマになっているのでしょうか。

マツダの新世代モデル第2弾となる「CX-30」
マツダの新世代モデル第2弾となる「CX-30」

 CX−30の内外装は、近年のマツダ車に共通する「魂動デザイン」をまとっており、マツダ3同様に外観はキャラクターラインがない一方、複雑な抑揚が与えられたボディパネルで構成されるのが特徴です。

 これによって、クルマが置かれる場所や時間、日の光によって、さまざまな表情を見せます。

 内装は、余計な分割線を廃した視覚ノイズのないスッキリした造形を展開。マツダ3も同様ですが、操作系の触感を統一したのはもちろん、ドライバーを正しく座らせるレイアウトも踏襲されています。

 見た目の派手さは決してありませんが、このクラスではズバ抜けて高い品質感と落ち着いた雰囲気を作り上げているといえます。

 今回試乗したのは、1.8リッターの「スカイアクティブD」と呼ばれるクリーンディーゼルエンジン搭載モデルと、Mハイブリッドというマイルドハイブリッドを与えた2リッターのガソリンエンジン「スカイアクティブG」搭載モデルの2種類でした。

 1.8リッターのスカイアクティブDは、最高出力116馬力、最大トルク270Nmと、マツダ3に搭載されるものと同じスペックです。一方で2リッターのスカイアクティブGは、欧州仕様のMハイブリッド付きで、最高出力は122馬力、最大トルクは213Nmとなっています。

 これは、マツダ3に搭載される2リッターガソリンエンジンと比べると、最高出力は低く、最大トルクは大きいことになります。

 両エンジンともに、組み合わされるのは6速MTと6速ATで、駆動方式は前輪駆動と4輪駆動の2種類が用意されました。

 実際に試乗を始めると、まず走り出した瞬間にCX−30は大きなインパクトを与えてくれました。そうしてすぐに筆者(河口まなぶ)は「マツダ3を超えた!」と感じました。

 さらにいうならば、「1クラス上の『CX−5』を超えたかもしれない」とさえいえるレベルです。そう感じた一番の要因は、マツダ3よりもさらに極まった乗り心地の良さ、そしてマツダ3譲りの走りから感じられる滑らかさと優れた静粛性の高さにあります。

 すでにデビューを果たしているマツダ3では、そうした点が好ましく感じられたことから、欧州Cセグメントと同等以上の仕上がりと私は評価しました。しかし、今回のCX−30はとくに乗り心地の面でそれを上回っています。

 理由はSUVとなって、車高がマツダ3よりも約100mm上がったこと。加えて車両重量がマツダ3より約50kg増えたことによります。

 車両重量が増したことで、マツダ3以上に走りに重厚さや落ち着きを感じさせる要素が増えました。またマツダ3よりも車高が高くなったことで、サスペンションのストローク量が増え、路面からの入力を受け止めるゆとりが増した、というイメージです。

 その結果、CX−30は走りに「豊かさ」が感じられるものへと進化を果たしました。

 CX−30の主査を務めた佐賀尚人さんも、「マツダ3より車両重量が増え、車高が上がったことで重心高も上がっています。それだけにハンドリング面では不利となります。ですが、徹底的にチューニングすることでマツダ3同様の動的質感を実現しました。その結果として、マツダ3に負けない走りができたと思っています」といいます。

デザインも進化! マツダ「CX-30」の内外装を見る(23枚)

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3件のコメント

  1. 尿素を用いないディーゼルが実用域でトルクを出せないのは当たり前だろ
    尿素すら入れる手間を省いたことを売りにする時代ではないし、元々排気量を1800としたのはデミオの1500が抱える煤溜まりの持病対策なだけで何のメリットも無い
    ガソリンに関しては何れのメーカーにも言えることだが初代フィットのように単純な2バルブで幅の広い行程の小排気量で仕事の出来るエンジンを開発できる技術者がいないだけの話、かと言ってトヨタのように軽くアクセルを踏み込んだだけで唐突に飛び出すセッティングで以降の一番肝心な中間加速領域でスカスカなトルクを意図的に演出する技術は尚更質が悪い
    こーいう思わせ振りなユーザーにとってマイナスな技術を養ってきたのは自動車企業お抱えの自動車評論家達の罪

  2. 退職シニア者です。最後の購入車を考慮中です。
    やはり今後はPHVかEV、一歩下がってHVではないでしょうか?
    ディーゼル車なんぞを買ったら、五年後位には石を投げられそうです。
    (買い替えるお金もありませんし・・・)

    • まだまだガソリンは中東から産出されます。
      CX-30のガソリン車を買いませんか。

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