発売から1年トヨタ「クラウン」なぜ人気? セダン人気低迷でも好調な理由とは

15代目クラウンはブランドを統合したコネクティッドカー

 15代目となったクラウンは、先代モデルに設定されていた「ロイヤル・アスリート・マジェスタ」の3ブランド展開を廃止し、標準仕様とスポーティ仕様に変更しています。

トヨタ新型「クラウン G」(2.5リッターガソリンエンジン+モーター)

 新型クラウンの特徴としては、「クルマの機能を拡張するコネクティッド」と「デザイン/走り/安全性能の進化」を追求し、車載通信機DCMを全車に搭載したことです。

 遠隔で走行アドバイスや車両診断が受けられる「eケアサービス」や「Lineマイカーアカウント」をはじめとするコネクティッド機能を新搭載するなど、同時期に発表された新型「カローラスポーツ」と同様にトヨタの初代コネクティッドカーとして誕生しました。

 また、新型クラウンは、全21グレード(標準仕様・スポーティ仕様)を「2リッターターボエンジン」「2.5リッターエンジン+ハイブリッドシステム」「3.5リッターV型6気筒エンジン+ハイブリッドシステム」のパワートレインで展開。

 最も過酷と称されるドイツ・ニュルブルクリンクサーキットで走行テストを重ね、低速域から高速域まで意のままに安定した走りを実現させています。

 スポーティ仕様(RSグレード)には、走行性能を高める専用アイテムとして、18インチアルミホイール、タイヤ、フロントスタビライザー、リアスポイラーなどが標準装備。

「ドライブモードセレクト」にもRSグレード専用のカスタムモードが設定され、パワートレイン、シャシー、空調の各制御など自由に選択することができます。

 また、自転車や夜間の歩行者検知が可能な最新の「トヨタセーフティセンス」やドライバー好みの運転特性にスイッチひとつで切り替え可能な「ドライブモードセレクト」を全車標準装備。

 今回の15代目モデルは、コネクティッドといった次世代モデルの先駆け的存在です。しかし、従来のクラウンユーザーは若年層ではありません。

 実際に、2012年12月に発表された14代目「クラウンロイヤル/アスリート」の新車発売1か月後の受注では、顧客の60%が60代以上。翌年に出た「クラウンマジェスタ」でいえば70%が60代以上となり、高齢層がメインユーザーです。

 そのため、「変わらない」ことを好意にとらえていたユーザーから15代目のクラウンは大きく変わったと感じます。では、実際に新型クラウンに対するユーザーの反応はどうだったのでしょうか。前出の販売店スタッフは次のように説明します。

「確かに、新型クラウンの発売当初は、コネクティッドを全面にアピールした宣伝がおこなわれました。しかし、実際に販売店へ来られるお客様は、コネクティッド機能よりも乗り心地や運転のしやすさ、積載力などを気にされていました。

 そのため、新規ユーザーや若年層ユーザーには今回の特徴でもあるLINEなどを活用としたコネクティッドサービスを説明し、歴代クラウンのオーナーなどには、サイズや普段の使い勝手の面で変わったことなどを分けて紹介しています」

※ ※ ※

 人気低迷が続く、セダンジャンルのなかでも生き残るには、新しい技術や機能を取り入れることと、変わること無く貫き通すという2面性をバランスよく保つことが重要なのかもしれません。

【了】

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Writer: くるまのニュース編集部

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