漢字で書くと「婆娑羅」は日産のミニバン! 実は日本語由来だった車名のクルマ5選

「マツダ3」が発表され、日本車にも数字や記号の車名が増えるきっかけになりそうですが、一方で日本車の車名には日本語を由来としたものもあります。そこで、日本語由来の車名のクルマを5車種紹介します。

英語もいいけど、日本語だってカッコいい!

 欧州車は以前からアルファベットや数字で表した車名を採用していますが、日本車はクルマの持つ要素やメーカーが訴求したいポイントから付けられた車名も多く存在します。

和風な名前でも「オロチ」はかなりアグレッシブな名前

 例えばトヨタ「パブリカ」は英語の「パブリックカー」(Public car=大衆車)を略した造語で、マツダ「ファミリア」は「家族揃ってドライブを」という、自家用車の普及に向かっていた時代背景から、メーカーからのメッセージが込められていました。

 さらにホンダ「シビック」は英語で「市民」や「住民」を意味する単語で、当時は「国民車」を意味するドイツ語「フォルクス ワーゲン」(Volks wagen)を意識して名付けられたのではといわれました。

 一方で、日本のクルマには、日本語に由来する車名もいくつかあります。

 もちろん日本市場にも投入するわけですから、そのクルマに込められたメーカーの思いやメッセージを表現したものになっています。

 そこで、和名なクルマ5車種をピックアップして紹介します。

●トヨタ「カムリ」

いまや北米のセダンでベストセラーな「カムリ」

 1980年に「セリカ カムリ」の名前で「4ドアのセリカ」として発売されたカムリは、当時の「カリーナ」と多くの部品を共有する姉妹車で、セリカの派生車種でした。

 その車名は「冠」(かんむり)の異なる語形「かむり」から付けられましたが、セリカ カムリの発売時は1.6リッターと1.8リッターのOHVエンジンしか与えられておらず、セリカを名乗るものの人気はいまひとつでした。

 FF化された2代目以降は車名からセリカの文字がなくなり、広い室内を持つミドルセダンに生まれ変わりましたが、カムリの姉妹車の「ビスタ」のほうが国内の販売台数では好調に。

 しかし、カムリが世界各国に輸出されると、とくに北米市場ではベストセラーカーとなるなどの高い人気を得て、トヨタの屋台骨を支えるクルマに成長します。

 現行のカムリは10代目で、国内仕様は全グレードがハイブリッド車となりました。スポーティな「WS」も追加されるなどラインナップも充実。

 北米では日本車としてトヨタ「RAV4」に続く第2位の販売台数を誇っています。

●日産「フーガ」

雅な和モダンをイメージさせる「フーガ」

 日産「フーガ」は、日本で長い歴史を持っていた高級セダン「セドリック/グロリア」の後継車として2004年に発売されました。

 海外では日産の高級車ブランドである「インフィニティ」のモデルとして、販売されています。

 高級車にふさわしい名前となるように、複数の旋律を積み重ねた楽曲構成のように「優美さ」と「ダイナミックさ」が調和した状態を表現するとして、音楽用語の「Fuga(イタリア語:フーガ)」と、みやびな趣のある「風雅」をかけて、「フーガ」と付けられました。

 2010年に「プレジデント」と「シーマ」が販売終了となり、2年後にシーマの生産が再開されるまでは、国内市場でフーガは日産のフラッグシップカーとなります。

 また、2012年か2016年には「プラウディア」の名前で三菱にOEM供給されていました。

 現行モデルでは3.5リッターエンジンにモーターを組み合わせたハイブリッドもラインナップされるなど、環境性能も進化していますが、販売台数はライバルのクラウンに遠く及ばないというのが現状です。

●スズキ「キザシ」

スズキのクルマのなかでかなりのレア車だった「キザシ」

 スズキ「キザシ」は2009年に発売された、2.4リッターのエンジンを搭載した4ドアセダンです。北米や、欧州、中国などでも販売されたグローバルカーで、同時にスズキのフラッグシップカーでした。

 ボディサイズは全長4650mm×全幅1820mm×全高1480mmの3ナンバー車で、外観は欧州車テイストのスポーティなデザインに。

 開発時には欧州や北米で走行テストを重ね、四輪独立懸架のサスペンションによる上質な走りと、快適な乗り心地の両立を目指したといいます。

 キザシという車名は日本語の「兆し」から付けられました。「新たな世界に突入し、新たな進化を遂げて何かが変わるという気配を感じて欲しい」というスズキの願いが込められていました。

 日本では受注生産で、価格が278万7750円(消費税込)とスズキのモデルとしては高価ということもあり、販売は低迷してしまいます。

 一方、捜査車両としてキザシの覆面パトカーが警察庁、警視庁に多数納入されたので、見たことがある方も多いでしょう。目立ってはいけない覆面パトカーのはずが、レアなキザシでは逆に目立ってしまうという矛盾もありました。
 
 キザシは2015年に日本での販売を終了。海外でもフルモデルチェンジすることなく2016年には販売を終了しています。

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