車で「ゲリラ豪雨」どう対処? 道路が冠水した場合の対策方法とは

なぜ道路は冠水するのか? 冠水しやすい場所とは

 なぜ道路は冠水するのでしょうか。コンクリートやアスファルトで舗装された道路は、雨水が染み込んでいきません。

 そこで、道路の下に埋められている下水管や雨水管で溜まった雨水を排出しますが、短時間で大量の雨が降るなど、処理能力を超える水量が流れ込んだ場合に、地表に溢れ出して冠水します。こうした水害を「都市型水害」と呼びます。

 都市型水害が起こるもう1つの理由に、ヒートアイランド現象や地球温暖化などが挙げられます。これらが原因で集中豪雨や異常気象が起こり、下水管や雨水管の処理能力を超える雨が降ってしまうことが都市型水害の増加に繋がっているといいます。

 このような点から考えると、冠水しやすい道路とは「舗装路」かつ「周囲よりも一段低い場所」ということになります。

 そのため、冒頭のアンダーパスは、真っ先に冠水しやすい場所となるのです。また、周囲よりも一段低い場所として「海抜ゼロメートル地帯」という場所も存在。

 これは、開発が進んだ沿岸の地域において、地面の標高が満潮時の海水面よりも低くなっている地帯のことを指します。こうした場所も大雨や台風の際には水が溢れやすくなる可能性があるため注意が必要です。

「道路冠水標示版」の設置例

 関東地方の冠水状況について、国土交通省関東地方整備局は次のように話します。

「関係自治体との協力により、関東地方の冠水しやすい道路をピックアップした『道路冠水注意箇所マップ』をホームページ上で公開しています。

 東京都では、現在130カ所前後のトンネルやアンダーパスをはじめとする道路を指定していますので、運転する地域や道路を確認していただき、安全に走行する際の目安としていただければと思います」

※ ※ ※

 あらかじめ冠水しやすい地点を頭に入れて、大雨の際は迷わず迂回ルートを選択することが一番のトラブル回避につながります。雨の多い季節が到来する前に一度確認しておくといいでしょう。

【了】

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