本当にあった自動車事故の壮絶エピソード 実体験にみる事前事後の対応策とは
クルマの事故やトラブルは、いつどこで起こるかわかりません。今回は、実体験をもとに被害にあった場合の対処方法を紹介します。
事故やトラブルの実体験とは
最近、ニュースなどで取り上げられるこのとの多いクルマの事故やトラブル。とくに、「あおり運転」や「逆走行為」などは社会問題までに発展しています。
このようなトラブルはなぜ発生して、どのような対処をすればいいのでしょうか。
会社員のAさん(40代男性)は、ドライバー歴約20年で運転免許証もゴールドといった運転には自信があるベテランドライバーです。ドライブレコーダーも積んでおり、日頃から安全運転を心掛けていました。
ある日の深夜に、街路樹の切れ目から突然歩行者が飛び出したため避けたところ、民家の生垣に衝突してしまいます。幸いにもAさんは、クルマにドライブレコーダーを積んでいたため、状況証拠はあったものの、飛び出してきた歩行者の特定にはいたらず、衝突した民家への賠償などはAさんが責任を負うことになりました。
このときの心境をAさんは「飛び出して来た歩行者の存在を必死でアピールしました。飛び出してきた方も、せめて救急車や警察へ連絡するなど、最低限のことはしてほしかったと思います。最初は自分の錯覚(歩行者が飛び出してきたこと)だったのかもとノイローゼ気味になり、残業で疲れていなければ防げていたのかもと思うと、非常に後悔が残りました」と話しています。
Aさんの場合、「対人対物無制限」プランの自動車保険に加入していたので、人身・物損の場合に無制限で保障されていました。例えばAさんがこの保険内容を軽んじて月々の保険料を安く抑えるプランを優先し「対人無制限」のみにしていた場合、民家の生垣を壊してしまった弁償は全額実費で負担することになっていたでしょう。
自動車保険の内容について、株式会社あおいパートナーズの代表取締役副社長の谷友則氏は次のように話します。
「対人無制限、対物無制限の加入は当たり前だと思いますが、意外と特約漏れが多いので注意が必要です。例えば『対物超過特約』。相手方への補償として、相手車の年式が古い場合に修理費が時価額を超えることがあります。
通常は、相手車の時価を超える修理費については法律上の損害賠償責任がないため、対物賠償では補償できませんが、この対物超過特約は相手方が修理を希望した場合、対物超過修理費用で修理費と時価額の差額にドライバーの過失割合を乗じた額を支払う特約です。
事故を起した際に、相手のクルマが20年間大事に乗ってきた愛車だった場合などに効力を発揮します」
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自動車保険の対人対物無制限保険の加入率は約74%です。(出典:損害保険料率算出機構「自動車保険の概況」2017年3月末)この数字は高いように思えますが、4人にひとりの確率で自賠責だけしか入っていないドライバーがいるともいえます。
自賠責保険では死亡時に3,000万円まで、後遺障害時に等級により75万から4000万円、傷害(治療)で120万円までと定められており、これ以上補償はされません。
谷友則氏は、「保険料がもったいないだけで判断せず『特約』や、24時間コールセンターの対応、無料のロードサービスの有無などを踏まえて各社の保険を比較して判断してください」といいます。
いままで事故を起こしたことがないと慢心せずに、もしもの事故が起こる前に、自動車保険のプランやドライブレコーダーの設置について再考してみるのもいいかもしれません。
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