GWは海外の「白タク」「ぼったくりタクシー」に気をつけて! 偽アプリを用いた事例も

わたしたちにできることは? 自衛策を紹介

日本でもよく見かける「ジャパンタクシー」は、海外でも活躍中 ※写真はイメージです

3.「世界最高のタクシー乗車システム」のはずが水増し請求された

 香港は、1997年に英国から中国へ返還された後もクルマは右ハンドル&左側通行のままなので日本車が大変多く、赤・緑・青の3色(行先別に色が違う)に分かれたおなじみの「香港タクシー」も、9割方はトヨタ「クラウンコンフォート」が使われています。

 2018年の秋頃からは、トヨタ「ジャパンタクシー」(香港では新型コンフォートと呼ばれている)も導入され、観光客からはおおむね好評とのことです。

 香港タクシーは、空港から乗るときに行き先を乗り場のスタッフに告げると、その場で概算の料金(橋の通行料なども入った値段)が印刷された紙を渡されるシステムで、スタッフから「この紙は絶対にドライバーに渡したらダメ」といわれます。

 昨年香港を訪れた際に初めて知って、画期的なシステムだと思ったのですが。

 今回も乗る前にその紙をスタッフから受け取りました。そしてタクシーに乗ってすぐ、ドライバーが「行先を確認したいから紙を見せて」といったので、行先の確認だと思い見せようとしたら、さっと取り上げられてしまいました。

 このときに「ヤバいかも」と思ったのですが、案の定、降りるときにそれまで220ドルだったメーターの数字が一気に320ドルになりました。「橋の通行料が加算されている」というのですが、通常は通行料込みで270ドル前後のはずです。

 「さっき渡した紙を返して」というと「何のこと? そんなのもらってない」と、とぼけられました。金額にしてみればわずか700円程度ではありますが、香港のタクシーは素晴らしいと信じていたので、ショックが大きかったです。

4.ぼったくり被害に遭わないために

 海外に住んでいる筆者の友人や筆者自身の体験から、ぼったくりタクシーの被害に遭わないためのポイントをご紹介しておきます。

 その1:メーターが正しく作動しているか? (新聞や雑誌で隠している場合もあるので要注意)

 その2:タクシードライバーの認定証があるか?

 その3:タクシー会社の名前と電話番号がボディに明記されているか? 書かれていれば安心度が高い

 その4:最初に目的地までの料金を確認する。タクシーが複数台いる場合は、何台か聞いてみるのもひとつの手

 その5:客引きをしているタクシーはまず白タクだと思って間違いないので、乗らないこと

 おすすめは、タクシーの配車アプリを使うことです。システム上で一番安心できるのはUBERで、UBERが展開されていない中国では「滴滴出行」がおすすめです。英語と中国語が自動翻訳されて、トラブル時に警察に通報できるボタンもアプリについています。

 日本ではまだ、UBERはもちろん、タクシー会社のアプリでさえもあまり使いやすいとはいえませんが、海外ではクレジットカード引き落としが可能で、翻訳機能や防犯体制が充実したアプリも増えてきています。

 少額であったとしても、ぼったくり被害はとても悲しい気分になります。まずは被害に遭わないための自衛策を講じておきましょう。

【了】

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Writer: 加藤久美子

山口県生まれ。学生時代は某トヨタディーラーで納車引取のバイトに明け暮れ運転技術と洗車技術を磨く。日刊自動車新聞社に入社後は自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。公認チャイルドシート指導員として、車と子供の安全に関する啓発活動も行う。

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