ボルボが事故防止の新技術を発表 クルマ同士が危険箇所を共有する方法とは

安全性について他社との連携も想定

 ボルボがこのセーフティ・システムの導入を開始したとき、自動車業界では初めての試みでした。そこで、具体的な機能を紹介します。

ネットワークを介して危険箇所を共有する

「ハザード・ライト・アラート」を搭載したボルボ車がハザード・ライトを作動させると、ただちに付近でクラウドサービスに接続されている全てのボルボ車に信号を送り、事故を未然に回避するためにドライバーに警告します。これはブラインド・コーナーや丘の頂上などの見通しの効かない道路でとくに便利な機能です。

 一方「スリッパリィー・ロード・アラート」は、かなり前方を走行している車両から匿名で路面状況に関する情報を収集し、滑りやすい路面に近づいていることを事前に警告することで、現在の道路状況と前方の道路状況に関するドライバーの意識を高めます。

 また、ボルボは2019年3月、ドライバーがより適切な行動をし、安全に運転できるよう支援することを目的とした多くの発表を行ないました。

 2020年以降、すべてのボルボ車の最高速度が時速180キロに制限されます。また2020年代初頭には、ドライバーモニターカメラやその他のセンサーを設置し、ドライバーが明らかに酩酊しているか注意散漫になって、死亡や重大な怪我に至る事故の危険を冒すと思われる場合に、車両が運転に介入できるようするとしています。

 さらに、ボルボは、安全に関する知識を集約したセントラルデジタル・ライブラリーを、誰もが容易に利用できるようにすると発表しました。

 ボルボでは、すべての人々の交通安全のため、自動車業界にもこのデジタル・ライブラリーを利用するように奨励しています。

 なお、「ハザード・ライト・アラート」および「スリッパリィー・ロード・アラート」は、2016年以降に販売されるボルボの「スケーラブル・プロダクト・アーキテクチャー(SPA)」または「コンパクト・モジュラー・アーキテクチャー(CMA)」をベースにした、すべてのボルボ車で利用可能になります(日本導入は現段階では未定)。
 
【了】

ボルボが発表した先進安全運転支援システムを画像でチェック(5枚)

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