軽64馬力規制に人気ワゴンもここから始まった! 日本の足を作った軽自動車5選
第二次パワー競争と、新たなジャンルの誕生
●スズキ「アルトワークス」
1979年に47万円という低価格で衝撃的なデビューを飾ったスズキ「アルト」は、「軽ボンネットバン」ブームの火付け役となりました。
アルトは進化を続け、1986年には42馬力を発揮するスズキの軽自動車では初となるDOHCエンジン搭載モデルの「アルト ツインカムRS」を発売。さらにターボモデルの最高出力を48馬力まで向上させ、ライバル車を引き離しに入ります。
そして1987年、軽自動車で当時最高の64馬力を発揮する、550cc3気筒4バルブDOHCインタークーラーターボエンジンを搭載した「アルトワークス」シリーズを発売します。
これに負けじとダイハツは「ミラ TR-XX」、三菱は「ミニカ ダンガンZZ」を発売し、第二次パワー競争が勃発。各車64馬力で並びます。
これ以上の出力アップは軽自動車には危険であり、必要ないという判断から、アルトワークスが最初に到達した64馬力は、現在も軽自動車の出力自主規制上限値となっています。
●スズキ「ワゴンR」
スズキ「ワゴンR」の登場以前、背が高いワゴンタイプの軽自動車といえば、ワンボックスバンをベースにしたものが主流で、軽自動車メーカー各社から販売されていました。
リアにスライドドアを装備し、室内も広く使い勝手はよいものの、どうしても商用車イメージは払拭できませんでした。
そうしたなか、1993年、ワゴンRの登場によって「トールワゴン」という新たなジャンルが確立され、まさに革新的なモデルとなります。
スタイルは当時人気上昇中のミニバンをコンパクトにしたイメージで、他社の軽自動車のデザインに大きな影響を与えました。また、左側が2ドア、右側が1ドアと左右非対称な作りもワゴンRならではの特徴でした。
初代ワゴンRは男女問わず人気を博し、進化を続けつつもコンセプトをキープして現在に至ります。
【了】
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