発売前にほぼ完売の新型「スープラ」とBMW「Z4」の違いとは? 兄弟で性格が異なる理由
トヨタとBMWが共同で開発した新型「GR スープラ」と新型「Z4」は、兄弟車でありながら性格は異なります。どのような点が違うのでしょうか。
異色のコラボで実現した「GR スープラ」と「Z4」
2019年5月に発売予定のトヨタ新型「GR スープラ」は、発売前に最上級グレードがほぼ完売するという異例の事態に見舞われています。そんなGRスープラの発売より一足お先の2019年3月25日に、兄弟車のBMW新型Z4が発売されました。
新型GR スープラと新型Z4は、トヨタとBMWという異色のコラボにより生まれたスポーツカーですが、両車にはどのような違いがあるのでしょか。
GR スープラとZ4の大きな違いとしては、GR スープラはクローズドルーフのクーペ、Z4は電動ソフトトップを備えたロードスターという点が挙げられます。
Z4は、初代発売当初はソフトトップのロードスターのみだったのですが、後からクーペが加わり、2代目では電動メタルトップ化されたクーペカブリオレに統一されました。
3代目となる新型モデルは、ひとまずソフトトップのロードスターのみが発売され、デザインは、新しいBMWの方向性に則った縦型のヘッドライトや極端に大きなキドニーグリルを強調したフロントフェイスに、キャラクターラインを複雑に配したボディパネルなどが特徴です。
これは全体的に丸みをおびたGR スープラとはだいぶ異質のテイストであり、パッと見ではベースが同じとは思えないほど、それぞれの個性を表現しつつ上手く作り分けられているように思えます。
Z4は車速が約50km/hまでは走りながらルーフを開閉することが可能で、オープンにしてもサイドウインドウを上げると背後のディフレクターが効果を発揮し、風の巻き込みがかなり抑えられます。ただし、60km/hを上回ると、それなりに風の巻き込みを感じることも事実です。
風の巻き込みを完全に抑え込まないのは、せっかくオープンカーに乗っていることをより味わって欲しいという、BMWのさりげない思いの表れだという話も聞いたことがあるので、おそらくその方向性なのでしょう。
Z4のほうがスタイルはいいが、どちらも前後オーバーハングが長すぎる。