愛された証拠!? ニックネームで呼ばれたクルマ5選

略称やCMから付けられた愛称のクルマ

●スズキ「マイティボーイ」⇒「マー坊」

優れたアイデアと秀逸なネーミングの「マー坊」

 スズキの軽スペシャルティカーである「セルボ」は、同社のスポーツカー「フロンテクーペ」の後継車として1977年に発売。1982年には2代目にモデルチェンジして、ワゴンタイプとは異なるスタイリッシュな3ドアハッチバックとなっていました。

 スズキは、この2代目セルボをベースに、スタイルはほぼそのままの2シーター・ピックアップトラック「マイティボーイ」を開発します。

 マイティボーイは1983年に発売。荷台の大きさから通常の軽トラックほどの積載能力はありませんが、マリンスポーツやレジャー用途にと、若者から支持されました。

 愛称は車名を縮めて『マー坊』で呼ばれ、生産終了から約30年経ったいまも比較的現存数も多く、人気があるクルマです。

●4代目 日産「スカイライン」⇒「ケンメリ」

「ケンメリ」と聞くだけで多くの方がこの形を思い浮かぶでしょう

 日産と合併したプリンスが独立したメーカーだったころから販売していた「スカイライン」は、いまも続くスポーティカー(セダン)です。

 日産が販売するようになった3代目スカイラインは、そのスタイルから後に『ハコスカ』の愛称で呼ばれ、いまも親しまれています。

 そして、1972年に発売された4代目スカイラインは、当時のCMにイメージキャラクターとして「ケンとメリー」が登場しますが、これにちなんで『ケンメリ』と呼ばれています。

『ケンメリ』という愛称は広く浸透し、4代目スカイラインの呼び名として完全に定着しました。日本の旧車人気が続くアメリカでも“Kenmeri”または“Ken and Mary”と呼ばれるほどです。

 ちなみに、メリー役の女性は、日本の旧車イベントの出席のためCMから数十年後に来日したり、アメリカでの旧車イベントにもゲストとして参加しています。

※ ※ ※

 愛称で呼ばれたクルマはほかにもたくさんあります。とくにスカイラインにはその傾向が多く「ジャパン」「ニューマン」「鉄仮面」「7th」などがあり、ユーザーに愛された証ではないでしょうか。

 トヨタ車では「クジラクラウン」「ニーナナ」「ハチロク」などが有名な愛称です。

 海外メーカーは前出の「ビートル」以外でもオースチン「ヒーレー スプライトMk.1」の「カニ目」があります。

 メーカー自らが名付けたケースでは、ホンダ「シティ ターボII」の「ブルドッグ」がありましたが、あまり浸透したとはいえませんでした。

【了】

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