トヨタが宇宙へ! JAXAとタッグ 燃料電池の月面探査車両を開発へ

有人与圧ローバは2029年の打ち上げを目指す

若田理事コメント

「JAXAでは、我が国の国際宇宙探査への参画に向けて、シナリオの検討や具体的なミッションの技術検討を行っています。有人与圧ローバは、2030年代に想定している有人月面探査を支える重要な要素で、2029年の打上げを目指しています。

2029年の打ち上げを目指す有人与圧ローバ

 月は、6分の1の重力がある重力天体です。一方、クレータ、崖、丘が存在し、また地球と比して過酷な放射線環境や温度環境、極高真空環境に晒されます。広域の有人月面探査には、そのような環境でも1万km以上を走破できる有人与圧ローバが必要です。このようなミッション要求とトヨタが考える“宇宙でのモビリティ”構想が一致し、2018年5月より、トヨタとJAXAは共同で有人与圧ローバの概念検討を行ってきました。

 これまでの共同検討において、有人与圧ローバシステムの1次案を検討し、解決していかなくてはならない技術課題を識別しました。今後は、それらの技術課題について、トヨタとJAXAが持つ技術・人材・知見等を生かし、着実に解決していきたいと考えています。

 国際宇宙探査は、未知なる世界への挑戦です。そのためには、我が国の技術力を結集して“チームジャパン”として取り組んでいくことが重要だと考えています。今回のトヨタとの連携をきっかけに、さらにチームメイトが増え、“チームジャパン”として国際宇宙探査に挑戦し続けていきたいと思っています」

寺師副社長コメント

「私たちのクルマづくり、更に、燃料電池を始めとした電動車両、そして自動運転の技術を通じ、今回の月面でのプロジェクトに参画できることは、エンジニアにとってこの上ない喜びであり、非常にワクワクしています。

特に燃料電池は、クリーンな発電方式で、水だけを排出し、エネルギー密度の高さから多くのエネルギーを搭載可能であるため、今回のミッションに最適です。

トヨタは、地上での持続可能なモビリティ社会実現に向け、HV、PHV、EV、FCVといった電動車が共存して広く使われると考えており、燃料電池はそのために不可欠な技術です。

FCVは、吸い込んだ空気に含まれるPMなどの有害物質を削減し、排出する、いわば『マイナスエミッション』という特徴があり、今後はこの性能を更に向上させていきたいと考えています。

電動車両は普及しないと地球環境への貢献にはなりません。トヨタは『電動化フルライン』メーカーとして、電動車両の普及を目指して完成車だけでなく、システムや技術など様々な形でお客様に提供したいと考えています。

今回の共同検討もその一環であり、“チームジャパン”の一員に仲間入りさせていただき宇宙へチャレンジしたいと考えます」

【了】

JAXAとトヨタが共同開発する「有人与圧ローバ」の画像を見る(8枚)

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