雪道「チェーン履けば大丈夫」は過信しすぎ! 思わぬトラブルの可能性も

2018年11月に施行された「チェーン規制」。さまざまな情報が錯綜し、「義務化」といった間違った情報も存在しました。その後、雪道では「チェーンを履けば大丈夫」というイメージも出てきていますが、その過信は思わぬトラブルの原因となる可能性もあるのです。

チェーン装着による『過信』は禁物

 従来、積雪・凍結している道路では、スタッドレスタイヤを履いていれば『安心』というイメージがありました。しかし、2017年1月・2月に異例な大雪となった際、スタッドレスタイヤだけでは、対処できず多くのクルマが立ち往生するという問題が発生します。

 これを機に、国土交通省は『チェーン規制』に関する発表を行うなどに発展していますが、『チェーンを装着したから大丈夫』といった過信は、新たなトラブルを生む原因となるのです。どのような危険があるのでしょうか。

雪道では、『過信』は厳禁

 タイヤにチェーンを装着する場合、FF車(前輪)、FR車(後輪)というふうに駆動輪につけることが基本です。4WD車(AWD車)では、クルマによって装着位置が異なり、積雪地方に強いイメージのあるスバル車では、『チェーンは前輪装着とし、後輪には装着しないで』とアナウンスしています。

 一方で、日産「GT-R」やスズキ「ジムニー」などは、『チェーンは後輪に装着』と説明。各社の4WD制御システムによって、装着方法は変わってくるのです。

 一般的なイメージとして、『チェーン+4WD』という組み合わせであれば、雪道でも心配いらないと思われがちですが、これには意外なトラブルとなる要素が存在します。

 それは、4WD車(AWD車)にチェーンを装着すると、前後タイヤのグリップ力がアンバランスとなり、不安定な状態となるのです。そのため、積雪地に慣れていないユーザーが過信した運転をすると簡単にスピンする可能性が高くなるのです。

 前輪にチェーンを装着した場合、前輪のグリップ力が高く、旋回時に後輪が流れスピンを誘発。チェーンを装着したことによる危険性について、スバル車の開発を担当する新田亮氏は次のように説明します。

「90年代のスキーブーム当時、チェーンを装着してハンドルを切った状態で発進するとクルリと回るという話が結構ありました。とくに、物理的に見ても前輪にグリップ力の高いチェーンを装着し、後輪はそのままの標準タイヤだと4WDはスピンしやすい傾向です。

 スバルでは、その後のタイヤや車両の開発において『チェーン装着』という部分も考慮して開発をしています。スバルの4WDは、純正タイヤの雪上性能やチェーンの評価などを実施し、安心して雪道を走行できるように配慮しています」

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 また、モデルやグレードによってはチェーン自体を装着できないクルマも存在。トヨタ「C-HR」の18インチタイヤを履くモデルでは、『タイヤとボディの隙間が狭いため、タイヤチェーンを装着できない』としています。また、欧州メーカーの一部でもチェーンの装着不可を謳っています。

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