進化し生まれ変わったアディバ「VX-1」は、使える回生ブレーキ、選べるバッテリー容量、そして力強い加速が魅力
電動バイクのパイオニアADIVA(アディバ)から「アディバ VX-1」が発売されます。250ccクラス電動スクーターの使い勝手はどうなのでしょう?
こんなにもダッシュが強烈だなんて……!!
200kg近く車重のあるその大柄なボディからは、想像ができなかった力強く軽やかな走りです。いやはや、見くびっていた自分がお恥ずかしいかぎり。右手のアクセルを捻ると同時に鋭く加速し、あっという間に後続のクルマを引き離してしまいます。
赤坂(東京都港区)にあるショールームを出発するとき、ADIVA(アディバ)株式会社マーケティング部の成田裕一郎さんが説明してくれた「100km/hまで到達するのにわずか6秒という優れた加速性能です」という言葉に偽りがないことがわかりました。電動バイクのパワフルさ、これは新感覚のライディングであり、魅了される人がこれから増えていくのではないでしょうか。
大型電動スクーターのパイオニアがさらに進化!
“電動ビッグスクーター”と呼べば、わかりやすいかもしれません。つまり原付ではなく、軽二輪クラスの比較的車体が大きなEVスクーターが少しずつ登場してきています。BMW「C evolution(シー・エヴォリューション)」やベスパ「Elettrica(エレットリカ)」などがそうですが、成田さんによると「“VX-1”はその先駆け」とのこと。さらにこう教えてくれます。
■成田さん:VECTRIX(ベクトリックス)社が、2006年に世界初の大型電動バイクとしてVX-1を発表。3.7kWhのニッケル水素電池を搭載し、フル充電で105kmの走行が可能でしたからイギリスで警察車両にも導入されるなど信頼性も当初から確かでした。そしてベクトリックスのテクノロジーを活かし、大容量リチウムイオン電池を搭載したニューモデル「アディバ VX-1」がついに発売です!
言われてみると、思い出しますベクトリックス VX-1。2010年頃に日本でも発売されました。バッテリーなどを進化させ、今度はアディバからのリリースとなりました。興味深いのは、バッテリー容量を新車時に選べるようになっていることで、航続可能距離や車両重量が変わってきます。
7.2kWh仕様:\1,140,000(130km、192kg )
10.8kWh仕様:\1,380,000(200km、214kg)
14.4kWh仕様:\1,620,000(270km、236kg)
※( )は航続可能距離と車両重量
いずれも普通2輪AT免許で乗れます。登録の区分は、ガソリンエンジンでは排気量によって分かれますが、電動の場合はモーターの定格出力の値によって決まり、以下の通りです。
0.6kW以下:原付一種(50cc以下に相当)
1.0kW以下:原付二種(125cc以下に相当)
1.0kW超:軽二輪(250cc以下に相当)
アディバ VX-1は定格出力11kW、最高出力35kW(47.6PS)で、これはEUの免許事情を考慮したスペックだと考えられます。20歳以上で無制限にモーターサイクルに乗れるのが「A免許」(20歳以上)ですが、18歳以上で取得できるその次のライセンスが「A2」で、最高出力35kW(47.6PS)までと定められているのです。ちなみにC evolutionも最高出力35kWで「A2」の枠に該当します。