「あおり運転」の取締り強化 静岡県警による上空監視の効果はいかに
社会問題となっている「あおり運転」。2018年1月には、警察庁が取締り強化を全国の警察に通達して話題となっています。静岡県警では上空から車間距離を監視する試みを実施。その効果はどうだったのでしょうか。
相次ぐ「あおり運転」。静岡県警が実施した上空から取締りとは
2018年は、あおり運転による事故が連日メディアを賑わせました。警察庁は、2018年1月に全国の警察に取締り強化を通達するなど「あおり運転」問題の抑止を図りました。
また、ユーザー自身もドライブレコーダーを装着するなど問題に対する意識が高まっています。
静岡県警察は、ヘリコプターを活用した上空からの取り締まりを2018年1月29日と2月14日に実施。新東名高速道路の最高速度が試験的に110km/hに引き上げられた新静岡ICから森掛川ICまでの約50kmの区間で取り締まりを強化しました。
ヘリによる「あおり運転」の取締りについて、効果やメリットを静岡県警察の高速道路交通警察隊は次のように話します。
──具体的には、どのようにして取り締まりを行うのでしょうか。
方法としては、ヘリによって上空から違反車両がないかを監視します。車間距離を保っていない車両などを見つけた場合、地上のサービスエリアやパーキングエリアで待機するパトカーへ無線で通報します。
平時はパトカーが本線を走行して警らに当たっていますが、高速の場合はヘリからの指令があった際に、一般道のようにUターンなどできませんので、サービスエリアなどで待機しています。当然ですが、「あおり運転」に限らず、違反車両は見つけ次第、地上のパトカーへ通報します。
──2日間の取り組みを受けて、実際に取り締まりの効果などを実感していますか。
今回の取り締まりの効果は数字では測定しにくいです。取り締まりを強化すれば違反車両も自ずと増えてしまいますが、それをどう判断するかは難しいです。
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なお、ヘリは航空隊所有のもので、資格を持った隊員が操縦していたとのこと。交通警察隊と航空隊との連携という点でも新たな試みだったようです。
今回は、ヘリコプター-1台で約50kmの区間を取り締まりました。このような取り締まり範囲の広さも魅力といえるかもしれません。
今後、同様の取り組みを行うかについては未定としていますが、危険運転の抑止力となる取り組みに期待が集まります。
【了】