あなたの車はどのレベル? 安全装備が年々進化する新型車 いっぽうで複雑化する機能の違いとは
複雑化する国産メーカーの先進安全装備名称
最近の自動車メーカーは、各社独自の先進安全装備を採用しています。しかし、同等の安全技術でもメーカー毎や車種毎、販売時期により異なり年々複雑化しています。
2018年12月現在、国内主要各社の先進安全装備の特徴は以下のようになっています。
●トヨタ「Toyota Safty Sense(トヨタ セーフティセンス)」
「トヨタ セーフティセンス C」はレーダーと単眼カメラの組み合わせで、プリクラッシュセーフティシステム、レーンディパーチャーアラート、オートマチックハイビーム、先行車発進告知機能が装備。上位版である「トヨタセーフティセンス P」ではレーダーがミリ波レーダーに変更されているので、トヨタセーフティセンス Cでは認識できなかった歩行者も感知できます。
また、2018年の新型車から搭載された「トヨタ セーフティセンス」は、性能が向上した新型単眼カメラとミリ波レーダーの組み合わせで歩行者検知感度が上がったことにより、夜間の歩行者や自転車の感知と車線維持支援ができるようになっています。
●日産「NISSAN INTELLIGENT MOBILITY(ニッサン インテリジェント モビリティー)」
「ニッサン インテリジェント モビリティー」は、プロパイロット(高速道路 同一車線自動運転)、プロパイロット パーキング(駐車完了アシスト)、踏み間違い衝突防止アシストなどの機能開発に対する取り組みの総称です。
マルチセンシングカメラで、自車前方の車線を検出して車線からの相対位置を計算し、車線逸脱を防止する機能や、先行車を検知している場合には、ドライバーが設定した車速(約30km/hから100km/h)を上限として停止から約100km/hの範囲で先行車との車間を保つよう追従走行する機能などがあります。
●ホンダ「Honda SENSING(ホンダ センシング)」
「ホンダ センシング」は、レーダーと単眼カメラの組み合わせで、衝突を予測してブレーキをかけたり、先行車との車間を維持して走行するなどの機能を搭載した安全運転支援システムの名称です。
機能としては、ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール/先行車と車間距離を維持しながら追従走行)、LKAS(車線維持支援システム)、CMBS(衝突軽減ブレーキ)などで構成されています。
●マツダ「i-ACTIVSENSE(アイ・アクティブセンス)」
「アイ・アクティブセンス」は、カメラとミリ波レーダー、超音波センサーの組み合わせで、衝突被害軽減ブレーキ、アドバンストSCBS(スマート・シティ・ブレーキ・サポート/夜間歩行者検知機能付)、MRCC(マツダ・レーダー・クルーズ・コントロール/先行車追従車速走行)、AT誤発進抑制制御、BSM(ブラインド・スポット・モニタリング/車線変更時に斜め後方に存在する車両を検知などを備えています。
●スバル「アイサイト」
「アイサイト」は、ステレオカメラ単体で区画線と先行車の両方を認識して、車間距離設定も可能な全車速追従機能付きクルーズコントロールや、自動ブレーキなどの制御を実現している運転支援システムです。
最新の「アイサイト・ツーリングアシスト」では、アクティブレーンキープ機能、車線逸脱抑制機能など、停止から約120km/hの幅広い車速域でアクセル、ブレーキ、ステアリング操作を自動アシストします。
先行車発進お知らせ、アダプティブドライビングビーム(ハイビームアシスト)、AT誤発進抑制制御なども含まれている、2008年から続いている「先進安全装備の老舗」的なシステムです。
●三菱「e-Assist(イーアシスト)」
「イーアシスト」は、レーザーレーダーとカメラ、電波式レーダーを使い、前方車両や歩行者を検知して、FCM(Forward Collision Mitigation system・衝突被害軽減ブレーキシステム)、ACC(Adaptive Cruise Control system・レーダークルーズコントロールシステム/先行車の加速・減速・停止に自動追従)などの機能があります。
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メーカー毎に名称・装備・機能が異なります。大きな違いとしては、対象物の認知方式がカメラ(単眼/ステレオ)・レーダー(レーザー/電波式)で、自動追従やブレーキアシスト、バックカメラといった装備はほとんどのメーカーで採用されています。
実際に先進安全装備の違いで、クルマを選ぶ人は少数派ですが、自分自身のクルマの安全装備については覚えておく方がよいでしょう。
【了】