GS店減少でガス欠車が増加? 知らないと損、ほぼ付帯されてるガソリンが無料で届くサービス知ってます?
自動車保険付帯のロードサービスでガソリン10L無料になる
「ありがたいガス欠対処法」とは、自動車保険に付帯されたロードサービスを使うことです。今や9割近いドライバーが自賠責保険(強制保険)に加えて自動車保険(任意保険)にも加入しているわけですが、自動車保険にはダイレクト(通販)型でも、代理店型でもほとんどが無料のロードサービスがついています。
この中にお届けのための費用はもちろん、10L分のガソリン代まで無料というサービスがあります。多くの保険会社で導入しているのでこれを利用しない手はありません。当たり前ですが、ハイオク指定の車ならハイオクガソリンを、レギュラー指定ならレギュラーが届きます。なお、お届け代だけ無料でガソリン代は実費という保険会社もありますので要確認です。
さて、ガソリン代も無料とはありがたいサービスですが、現在は多くの損保会社が「契約期間中(1年)1回限り」とサービスの制限を付けています。これはどういう理由からでしょうか?
「かつては多くの保険会社で利用回数に制限がなかったのですが、10L分のガソリン代を浮かせようとわざとガス欠にしたり、ガス欠じゃないのにガス欠を装ったり等の事案が増えて来たことで、利用は年に1回に制限をつける損保会社が増えてきました。2回目以上となっても、お届けは無料です」(通販型大手損保会社)
保険会社によっては、ガソリンお届けの際、その場でエンジンを掛けて「ホントにかからないか?」「警告灯は点灯するか?」を確認するところもあります。
ガソリンスタンドまで買いに行くときの注意点
契約している自動車保険にそのようなサービスがない、JAFの会員でもないという場合は、どうするのがよいのでしょうか? 一つの手段として「ガソリンスタンドまで買いに行く」という方法もあります(届けてくれるところもありますが、現在は少ない模様)。ただし、以下の条件となります。
・携行缶はスタンドで貸してくれるところがほとんど
・携行缶への給油は資格を持つスタンドマンのみ
・セルフのガソリンスタンドでは、有資格者であっても携行缶への給油はできないところもある
このような条件があります。セルフのスタンドがNGなのは、「客が車両に給油をする」という条件で認可を取っているためです。携行缶などへの小分け給油も消防法危険物の規制で禁止されています。事前に確認をしておきましょう。
ガス欠で車を停車する際は極力、他の交通に迷惑とならず、追突事故の誘発しないところを選んで停めましょう。高速道路では路肩がマストです。ガス欠のほとんどは「警告灯がついているのを確認してガソリンスタンドを探していたが間に合わなかった」というパターンです。
ガソリンスタンドを探しながら走る場合も左側の車線を走り、完全に停まってしまう前に路肩や非常駐車帯などに車を寄せましょう。もちろん、ガス欠にならないよう早めに給油が鉄則です。とくに、ガス欠になるとエンジンに大きなダメージを与え、復旧までに手間がかかるディーゼル車は気を付けましょう。
【了】
Writer: 加藤久美子
山口県生まれ。学生時代は某トヨタディーラーで納車引取のバイトに明け暮れ運転技術と洗車技術を磨く。日刊自動車新聞社に入社後は自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。公認チャイルドシート指導員として、車と子供の安全に関する啓発活動も行う。