免許取得者も全部知ってるは少数派? 「規制標識」だけわかってもダメ!道路標識の役割や設置理由とは
設置理由や標識制作過程とは
道路上に設置される『警戒標識』や『規制標識』といった速度規制や駐車禁止などの設置意図は想像できますが、それ以外の標識はどのような理由で設置されているのでしょうか。
道路標識の種類や製造方法などについて、標識の設計・制作・施工を行なっている株式会社キクテックにお話を聞いてみました。
――道路標識は、それぞれどのような形で設置されるのでしょうか。
案内標識や警戒標識は主に道路管理者が設置し、規制標識や指示標識は公安委員会が設置することが多いです。簡単な役割としては、以下のようになります。
・案内標識:方向、距離、著名地点を示して各種案内を行う
・警戒標識:交差点、道路の屈曲など、運転上の危険、注意を予告する
・規制標識:道路交通の禁止、制限又は指定を行う
・指示標識:規制を予告する
――標識を制作する流れを教えてください。
標識板の製作工程は、「レイアウト作成⇒レイアウト承認⇒アルミ基板処理⇒文字・記号カット⇒下地カット⇒下地貼付⇒原寸作図⇒文字記号貼付⇒圧着⇒製品検査⇒梱包⇒出荷」となります。
なお、途中作業にある圧着とは、位置ずれ、シワ、ゆがみ、ふくれ等がないよう確実に貼り付けることです。
――「動物飛び出し注意」の絵柄(同じ動物)に種類があるのはなぜでしょうか。
動物の絵柄には、「シカ・サル・タヌキ・ウサギ」などがありますが、発注者様から絵柄を指定される場合もあるので、同じ動物でも絵柄は変わることがあります。
※ ※ ※
道路標識は、運転免許を取得する際に教習所などで習いますが、全部を把握しきれている人はなかなかいません。しかし、設置されている標識それぞれの意味などを把握しておくことで、よりスムーズで安全に目的地へ着くことができるため、道路を利用する人は覚えておきましょう。
【了】