全長3.8m未満なのに「セレナ」より幅広い!? 日産新型コンパクトカーがユニーク! レトロゲーム風の“顔”&広い荷室を備えた「ピクソ」欧州で登場!
日産が欧州で発表した新型「ピクソ」は、愛嬌のある顔が特徴の小型BEV(電気自動車)です。「サクラ」とも「リーフ」とも違う、日本への導入を期待したくなる新型ピクソの特徴について紹介します。
“サクラ以上リーフ未満”の絶妙サイズに注目
日産は2026年9月23日、欧州向け小型BEV(バッテリーEV:電気自動車)の新型「PIXO(ピクソ)」を発表しました。
ピクソは、2025年11月に発表されたルノーの新型BEV「トゥインゴ E-Tech エレクトリック」をベースに、都市部での利用を想定して開発されたモデルです。
車両デザインは日産が担当。丸みを帯びたボディに、レトロゲームを思わせるピクセル調のライトを組み合わせています。
曲線を使った柔らかなボディと、四角い光の組み合わせが特徴的で、トゥインゴとはひと味違う、愛嬌のある顔つき。国内の日産車にはない個性的な顔つきは、コンパクトなボディにもよく似合っています。
こんなかわいいクルマが日本でも選べたら、と思わせてくれるデザインです。

この外観とともに注目したいのが、全長を抑えながら荷室を確保していることです。
ボディサイズは全長3796mm×全幅1790mm×全高1512mm。国内向けの軽BEVである「サクラ」(全長3395mm×全幅1475mm×全高1655mm)より全長は401mm長く、CセグメントBEV「リーフ」(全長4360mm×全幅1810mm×全高1550mm、プロパイロット2.0装備車は1565mm)より564mm短い寸法です。
全高はサクラやリーフより低く、国内で人気の背の高い軽自動車とは違ったプロポーションとなっています。
ただし、全幅はリーフの1810mmに近い1790mm。ミドルクラスミニバン「セレナ」(全幅1695~1715mm)よりも広く、ミドルクラスSUV「エクストレイル」(同1840mm)との差も50mmです。
全長はコンパクトですが、車幅はミドルサイズSUVに近い寸法となり、全長に対して全幅が広いという点では、トヨタ「GRヤリス」(全長3995mm×全幅1805mm×全高1455mm)にも通じるプロポーションといえるかもしれません。
そのボディに備えた荷室は、ケーブル収納用の50Lを含めて356L(VDA方式)。後席を倒すと1221Lまで拡大します。
普段は後席を使い、荷物が多いときはシートを倒して積載スペースを増やせるため、使い勝手にも期待が持てます。
室内は、運転席前の液晶メーターと中央のタッチディスプレイを横に並べたレイアウトです。スイッチの配置やステアリングの形状には新型トゥインゴとの共通点がありますが、ステアリング中央には「PIXO」の文字が入り、パネルの意匠や配色も変えています。
装備面では、アクセルペダルの操作で加減速できる「e-Pedal」や、衝突被害低減ブレーキ、車線内の走行を支援するレーンキープシステムを採用。Google Geminiに対応した「Google built-in」も搭載し、音声による操作に対応しています。「MyNissan」アプリを通じた充電管理や車両操作も可能です。
駆動用バッテリーにはLFP(リン酸鉄リチウム)バッテリーを採用。容量は27.5kWhで、サクラの20kWhとリーフの55kWh/78kWhの間に位置します。
一充電あたりの航続距離は、欧州のWLTP基準で最大259km(認証取得前の社内測定値)。サクラのWLTCモードで180kmとは測定条件が異なるため直接比較はできませんが、バッテリー容量が大きいぶん、サクラより長い航続距離を期待したいところです。
充電は最大50kWの急速充電と、最大11kWの普通充電に対応し、いずれも全車に標準装備します。
生産はスロベニアにあるルノーのノボ・メスト工場で行われます。車両価格や仕様の詳細は2026年12月以降に発表される予定です。
ベースとなる新型「トゥインゴ E-Tech エレクトリック」のフランスでの価格は、補助金適用前で1万9490ユーロ(約344万円:2026年10月中旬の換算)からですので、ピクソも同程度の価格設定になるのではないでしょうか。
欧州での納車は2027年初頭から始まる予定です。
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国内日産のBEVラインアップには、サクラ、クロスオーバーSUVのリーフ、そして上級SUVの「アリア」があります。
そこに、全長3.8m未満に抑えながら356Lの荷室を備えたピクソが加われば、小型BEVを求めるユーザーにとって新たな選択肢となります。
現時点で、ピクソの日本への導入に関しては触れられていませんが、愛嬌のあるデザインと荷室の使い勝手を備えた小型BEVには、日本でも関心を寄せる人がいるのではないでしょうか。
ぜひとも国内導入を期待したいところです。
Writer: 吉川 賢一
日産自動車にて11年間、操縦安定性-乗り心地の性能開発を担当。スカイライン等のFR高級車の開発に従事。新型車や新技術の背景にあるストーリーや、作り手視点の面白さを伝えるため執筆中。趣味は10分の1スケールRCカーのレース参戦、クルマ模型収集、サウナなど


















































