ルーフキャリアは付けっぱなしでも車検に通る? 保安基準に適合したルーフキャリアとは
スキーやスノーボードを楽しむために、1シーズンに何度もクルマで出かけるならスキーキャリアは必需品です。ルーフキャリアを付けたまま車検を迎えたら、どうなるでしょう。外す必要があるのでしょうか。
ルーフキャリアにも法律が適応されている
11月に入り段々と寒さも増し、いよいよ冬の到来も間近となりました。冬といえばクルマを使って出かけるならスキーやスノボなどのウィンタースポーツという方も多いでしょう。
1980年代後半から1990年代までの、いわゆるスキーブームがあり、ブームが下火になった後も冬のレジャーとして定着しています。長野県の調査によると、2013年11月から2018年5月までの過去5年間で県内のスキー場における延べ利用者数は、平均で年間660万人にもなりますから、まだまだ人気を保っているといえるでしょう。
スキーブームのころと比べ高速道路網も整備され、クルマの性能やタイヤの性能も昔よりも確実に良くなっていることを考えると、スキー場まで行くのも、ずいぶん楽になりました。
さて、スキーに行くには当然、道具が必要です。手ぶらで行ってウェアから板まですべてレンタルもできますが、1シーズンに何回も行く方なら、スキーキャリアやルーフボックスに板を積んで出発するでしょう。このスキーキャリアやルーフボックについて、なんでも良いというわけではありません。法律できちんと要件が決められているのはご存知でしょうか。
ルーフキャリアは車体の突起物に該当
スキーキャリアですが、厳密にはベースとなるルーフキャリアに、スキー用のアタッチメントを取り付けた状態になります。
ルーフキャリアをクルマに取り付けると「外部突起に係る基準」に適合しているかが重要になります。
この保安基準は平成21年1月1日以降に製作された乗車定員10人未満の乗用車が対象ですが、元々は欧州の基準に合わせるため『曲率半径が2.5mm未満である突起を有してはならない』(高さなどの要件もあり)というもので、エアロパーツなどにも適用される予定でした。
ところが、平成29年4月1日の適用を前に「曲率半径が2.5mm未満…」部分は削除され、「鋭い突起を有し、他の交通の安全を妨げるおそれのないものでなければならないこと」の一文に改定されました。つまり「鋭い」状態でなければ、外部突起であっても問題ありません。
ルーフキャリアを製造しているメーカーはすでに対応済みで、自動車メーカーの純正アクセサリーに設定されている商品もありますので、それらはまったく問題ありません。ただし、中古品や昔から持っていたものなど、カバー類が破損しているものは適合しない場合もありますから、確認してください。
ちなみに、ルーフキャリア以外の、車体外部に取り付けるそのほかの部品も、法律に適応しているか注意が必要です。たとえば街宣車のスピーカーや、ワンボックカーのリアゲートに取り付けるハシゴなどです。
では、ルーフキャリアは保安基準の適合品であっても、取り付けたまま車検に出してもよいのでしょうか。ルーフに取り付けてあると、全高の寸法が変わっていますが、車検の時はどう取り扱われるかを調べてみました。
車検費用はいくら? 業者選びから費用を抑えるためのポイントまで徹底解説!