トヨタ「アルファード」中古車が大幅値下がり!? かつては新車より高額な1200万円にまで高騰! 「高級ミニバン」の相場に何が起きた?
トヨタ「アルファード」の中古車価格は、一時期、新車価格を大幅に上回るほど高騰していました。しかし、現在は状況が変わりつつあります。中古車相場の最新事情を紹介します。
新車より高額だった「中古のアルファード」現状は?
トヨタの高級ミニバン「アルファード」は、中古車市場でも人気の高い車種です。特に現行型は、一時期、新車価格を大幅に上回る価格で中古車が販売されていました。
その背景にあるのが、新車の受注停止です。現行型のアルファードは2023年6月に発売されましたが、注文が集中して生産が追い付かず、納期が長期化しました。
仮に無制限に受注すると、納期が数年に達して、改良の時期を迎えます。そうなると契約時点とは装備や価格の異なる車両を納車することにもなるため、受注を止めるのです。
現行アルファードは、2023年7月下旬時点ですでにガソリンエンジン車の納期が7~8か月、ハイブリッド車は10~11か月まで延びていました。販売会社によっては発売から間もない時期に受注を停止し、多くの販売会社で注文できない状況となりました。
受注が止まると、ユーザーはすぐに納車できる現行型の中古車を狙います。その結果、現行型の中古車価格が高騰しました。先代型も、現行型の価格に引っ張られて値上げされました。
2024年には、中古車価格がさらに高騰しました。当時のアルファードの新車価格は、人気グレードの「ハイブリッドZ・2WD」が620万円でしたが、中古車価格は900~1200万円に達していました。比率に換算すると、新車価格の1.5~2倍です。
また、発売時点で最上級グレードだった「ハイブリッド エグゼクティブラウンジ・2WD」も、新車価格850万円に対して、中古車価格は約1.5倍の1300万円前後でした。

アルファードの新車が購入しにくく、中古車価格も高騰していた当時、注目されたのがレクサス「LM」です。アルファードと基本的な車台を共有する最高級ミニバンで、3列シートの「バージョンL」の新車価格は、2024年当時は1500万円でした。
LMは、アルファードと違って受注を停止せず、2024年当時は約6か月で納車できました。アルファード「ハイブリッド エグゼクティブラウンジ」の中古車を1300万円のプレミアム価格で買うなら、1500万円のLMを新車で買う方がオトク、と考えるユーザーもいたのでしょう。
当時、レクサスの販売店も「アルファードを購入できないため、LMを検討するお客様もおられます。LMの内装はアルファードよりも豪華で、パワーユニットは2.4リッターターボエンジンを使ったハイブリッドです。動力性能も高いため、中古車のアルファードよりも買い得なのでしょう」と説明していました。
このように、アルファードの納期遅延と受注停止は、中古車価格の高騰という市場の混乱を招きました。それが今は終息に向かっています。なぜなら中古車価格を高騰させる受注停止が解除され、普通に買えるようになったからです。
2026年10月中旬、アルファードの販売状況を販売店に聞いてみると、「現在のアルファードは、通常通り受注しています。納期は長くても5か月です。短ければ3か月で納車できます」と返答されました。
この状況であれば、わざわざ価格の高い中古車を選ぶ必要はありません。こうした新車の販売状況の改善に伴い、以前は新車価格の1.5~2倍だったアルファードの中古車価格も次第に下がりました。
2026年10月中旬時点におけるアルファード「ハイブリッドZ・2WD」の中古車価格は、ドレスアップされていないノーマルボディであれば、590万円~630万円が中心です。
現在の新車価格は639万9800円なので、中古車としては高めの価格設定ですが、一時期の900万円~1200万円に比べると大幅に安くなりました。
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このようにアルファードの中古車価格は、新車の受注停止によって一時的に高騰したものの、現在は落ち着きを取り戻しつつあります。
中古車価格と売却額は、需要と生産台数のバランス、ライバル車の動向、流行の変化、中古車輸出の変動などにより、短期間で大きく変わってしまいます。
そのため、アルファードのような人気車種であっても、投機の対象として購入するのはリスクが大きいといえるでしょう。
Writer: 渡辺陽一郎
1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、2001年にフリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を得意とする。





































