ホンダ斬新「“4人乗り”軽トラ」に大注目! ちゃんと“公道走行”可能な「ドアなし×屋根なし」仕様! 超レトロな「丸目フェイス」も愛らしい“バモスホンダ”がスゴイ!
ホンダは今から半世紀以上も前に、現代のレジャーブームを予見していたかのような、独創的なクルマを販売していました。
ホンダ斬新「“4人乗り”軽トラ」に大注目!
現在、キャンプやバーベキューをはじめとする野外レジャーが定着し、移動の相棒として「SUV」などクロスオーバーモデルが支持を集めています。
そうしたアウトドア文化が成熟を見せるなか、今から半世紀以上も前に現代のレジャーブームを予見したかのような独創的かつ冒険心溢れるクルマがホンダから登場していました。
それが1970年11月に発売された「バモスホンダ」です。
ホンダの“バモス”という名称を聞くと、1999年に登場して長年親しまれた軽ワンボックスカー(軽バン)を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、その元祖となる初代モデルは、現代の安全基準や車両デザインの常識を覆す非常に奇抜なスタイルを備えた「オープントップ構造の軽トラック」でした。
当時の同社製軽トラックをベースに開発されたバモスホンダ最大の魅力は、遮るもののない極めて開放的なボディ構造にあります。

ルーフにはキャンバストップと呼ばれる布製の幌を採用し、車体側面には固定式のドアが一切備えられていません。
乗員の転落を防止するための保護バーが1本横たわっているのみで、外気や走行風をダイレクトに全身で受けるバギーのようなスパルタンな仕上がりとなっていました。
フロントマスクのデザインも強烈な個性を放っており、丸型ヘッドライトに挟まれた中央部分にはスペアタイヤがむき出しで装着されていました。
愛嬌のある鼻のような愛らしい表情を作り出し、強いインスピレーションを与える造形となっていました。
車両の骨格寸法は全長2995mm×全幅1295mm×全高1655mm(2人乗りモデルの数値)という当時の軽自動車規格内に収まるサイズです。
パワートレインには、排気量354ccの強制空冷4サイクル2気筒OHCエンジンを搭載し、最高出力30馬力を発揮。
ミッドシップレイアウト(MR)の駆動系を活かし、優れた走行性能を備えていました。
また、室内インテリアも本格的なタフネス仕様として構築されていました。
降雨時やぬかるみでの走行時に室内が濡れたり泥が付着したりすることを想定し、メーターや各種スイッチ類には防水および防塵処理を付与。
シートも耐水・耐汚性に長けた素材が用いられており、汚れた際にはホースで水を噴射して車内をそのまま洗うことができる設計が施されていました。
バリエーション展開としては、シンプルな「2人乗り」をはじめ、「4人乗り」、そして車体全体を幌で覆う「フルホロ仕様」がラインナップされていました。
従来の農作業や配送といった実用目的に限らず、山や海でのレジャー、さらには広い敷地内の巡回用など、多彩に遊べるモビリティとして提案されました。
しかし、1970年代当時の国内市場はクルマに対して実用性や高級感が優先される時代であり、レジャー用途に特化して車両を購入するという概念自体がまだ十分に浸透していませんでした。
さらにドアが存在しない構造ゆえに雨風の影響を受けやすく、日常の移動手段として扱うにはハードルが高かったこともあり、バモスホンダの販売は伸び悩みました。
結果として登場から約3年で生産終了を迎え、総生産台数は約2500台にとどまることとなりました。
しかし、時代が経過した現代においてバモスホンダに対する評価は一変しています。
ミリタリー調の武骨な造形と自由なコンセプトが再評価され、クラシックカー市場では希少な歴史的名車として愛好家から高く支持されているのです。
利益優先ではなく「乗って楽しいクルマ」を追求したホンダの先進的なチャレンジ精神は、半世紀の時を超えた今も色褪せない輝きを放ち続けています。
Writer: くるまのニュース編集部
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