登場から1年「JPN TAXI」 タクシー業界やユーザーの反響は?

利用ユーザーやドライバーの反響はいかに?

 徐々に普及しつつあるJPN TAXIですが、利用したユーザーや実際に運転しているドライバーの反響はどうなのでしょうか。前出の国際自動車は、次のように話します。

――利用された方の反響を教えてください。

 好評な声には、「車内の天井が高く開放感があり快適」「スーツケースなどの大荷物でも乗り降りがしやすい」「シートヒーターが装備されていて、寒い日でも快適」という内容です。

 一方、不評な点では「これまでと違い高級感のある外観から、手を上げにくい」「後部座席の窓について右側は開かず、左側も半分までしか下がらないため、気分が悪い時に風に当たれず不便」という回答を頂きました。

――ドライバーからの反響はどのようなものがありますか。

 普段、運転しているドライバーからは、「加速がスムーズでいい(慣れてない人には若干違和感があるとの声もあり)」「車高が高く、視界が広くて運転しやすい」「LEDヘッドランプでライトが明るく、交換の手間も無くなった」と声がありました。

 一方で、「電動スライドドアの開閉スピードが非常にゆっくりで、道路が混雑した状況下では不便。先を急いでいるお客様から不評の声あり」「ユニバーサルデザインではあるが、車いすを載せるのに時間がかかるケースがある」という使い勝手に関する内容や「まだ世間の認知度が低いので、お客様からタクシーと認識されず、停められないことがある」のような認知度に関する回答もあります。

※ ※ ※

天井位置が高く、居住性が向上しているJPN TAXI(画像:国際自動車株式会社)

 大阪にある大手タクシー会社の株式会社未来都は、JPN TAXIの導入について、「トヨタの『JPN TAXI』については、タクシー事業者向けや仕様説明などを受けておりましたが、現時点では導入をしておりません。新型車両ですので、車両設備やオプションの検討、車いすの乗降についても乗務員への教育を進めている段階で、本年度中には導入を予定しております」(株式会社未来都の笹井氏)

 タクシー業界に「JPN TAXI」が登場してから約1年。導入の背景には、利便性や安全面の向上、さらには運用コストの削減などのメリットがある一方で、初期導入における乗務員育成などのハードルも存在するようです。

 ユーザーにとっても、街中で見かける機会が増えたとはいえ、まだ完全な認知には至っていないようです。2020年・東京オリンピックに向けて導入された車両ですが、今後の普及ならびに認知にはまだ課題が存在するようです。

【了】

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