ヤマハ製「V型12気筒エンジン」搭載! 超本気の「“和製”スーパーカー」がマジ凄い! イッキに“1万回転”まで吹け上がる「公道を走る戦闘機」こと「OX99-11」に大注目!

かつてヤマハ発動機が市販化を目指し開発していた、V型12気筒エンジンを搭載するスーパーカー「OX99-11」。一体どのようなクルマで、なぜ市販化を果たせなかったのでしょうか。

ヤマハ製「V型12気筒エンジン」搭載の“和製”スーパーカー!

 レーシングマシンの心臓部をそのまま公道を走る市販車に搭載するという、常識外れのプロジェクトがかつて日本で進行していました。

 それこそが、二輪車の製造をはじめ、他の自動車メーカーへの高性能エンジンの供給でも確かな実績を持つヤマハ発動機(以下、ヤマハ)が、自社の技術力の集大成として1992年に発表したスーパーカー「OX99-11(オーエックス ナインティナイン イレブン)」です。

 この車両は、当時のF1世界選手権に参戦していたヤマハが、その技術を直接フィードバックさせて生み出した、まさに「公道を走るF1マシン」というべき、極めて特殊な成り立ちを持っています。

 バブル経済の熱気が残る時代背景のなかで、一切の妥協を排して開発されたこの和製スーパーカーは、今なおクルマ好きの間で伝説的な存在として語り継がれています。

 この車両の核となるのは、車体の中央に搭載された3.5リッターのV型12気筒エンジンです。

 これは市販車用に新しく設計されたものではなく、実際にF1マシンに搭載されていた競技用エンジン「OX99」をベースに、公道での走行に合わせて出力特性などを調整したものでした。

 それでも最高出力は400馬力以上を発揮し、1万回転まで一気に吹け上がるという、一般的な乗用車では到底考えられないレーシングエンジン特有の凄まじい性能を秘めていました。

ヤマハ製「V型12気筒エンジン」搭載の“和製”スーパーカー!
ヤマハ製「V型12気筒エンジン」搭載の“和製”スーパーカー!

 さらに、この強烈なパワーを受け止める車体骨格には、当時のF1マシンと同じCFRP(炭素繊維強化プラスチック)製のモノコックシャシを採用。

 サスペンションの構造に至るまで純粋なレーシングカーの技術が注ぎ込まれた結果、車両重量はおよそ1000kgに抑えられ、極限までの軽量化が図られていました。

 性能だけでなく、外観のスタイリングや乗員の配置も極めて独創的でした。

 フロントからリアへと流れるような曲面で構成されたボディデザインは、空力性能を徹底的に追求した結果であり、キャビン部分は航空機の風防を思わせるキャノピー形状となっています。

 そして最も特徴的なのが、座席の配置です。

 一般的な自動車のシートは左右に並んでいますが、OX99-11では運転席のすぐ後ろに助手席を配置する「タンデムレイアウト」が採用されています。

 これは、重心を車体の中央に集めて運動性能を高めるという目的のほかに、オートバイに乗る時と同じような車両との一体感をドライバーに味わってもらうという、二輪車メーカーであるヤマハならではの独自の哲学が色濃く反映された結果と言えます。

 市販化に向けた開発は着々と進められ、イギリスの拠点を中心に公道でのテスト走行も実施されていました。

 販売価格は1億円から1億3000万円程度になると噂されており、世界中の富裕層や自動車愛好家から大きな関心が寄せられていました。

 しかしながら、その後の急激な景気後退や世界的な経済情勢の悪化により、事業としての採算性を確保することが困難と判断され、最終的にOX99-11が量産ラインに乗ることはありませんでした。

 市販化という夢は直前で幻に終わってしまったのです。

 現在、このOX99-11はわずか数台のプロトタイプが現存するのみとなっており、イベントなどで稀に一般公開されるとその特異な姿とF1直系のエンジンサウンドで多くの人々を魅了し続けています。

 販売には至らなかったものの、日本のメーカーがモータースポーツの最高峰の技術を用いて究極のスーパーカーを作り上げようとしたその軌跡は、自動車史における壮大な挑戦としてこれからも色褪せることはありません。

【画像】超カッコイイ! これがヤマハ「V型12気筒エンジン」搭載スーパーカーです!(13枚)

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Writer: くるまのニュース編集部

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