海外でクルマの運転ができる国際免許証 日本人がよく行く国で運転不可のところがある理由は

ジュネーブ条約締約国での運転は可能だけど…

 国外運転免許証の取得条件は分かりましたが、どのような国で使用することが可能でしょうか。前出の警察庁広報室にうかがってみました。

──国外運転免許証では、どのような国でクルマを運転できますか。

 日本はジュネーブ条約の締約国であり、同条約では、条約締約国等は、他の締約国が発給した同条約の付属書9又は付属書10の様式に合致する国際運転免許証を所持するものに対し、上陸の日から起算して1年間(ただし、当該国際運転免許証の有効期間内に限る)は、自国において運転することを認めることとされています。

 ただし、国(州)によっては、その国(州)の法令の規定等により、同免許証で運転することに制限を加え、又は認めないこともあります。一例ですが在ニューヨーク日本総領事館のホームページによれば、ニューヨーク州、ニュージャージー州、ペンシルベニア州においては、国外運転免許証だけでは運転ですることができず、日本の運転免許証と国外運転免許証の両方を所持していなければ、運転することができないとされています。

──ジュネーブ条約に加盟していない国では国外運転免許証は使うことができないのでしょうか。

 例えば、クロアチアはジュネーブ条約の締約国ではありませんが、在クロアチア日本国大使館のホームページには、「クロアチア政府によれば『日本で発行した国際運転免許証は有効』と寛大に認容しており、当館にも邦人旅行客の免許証に関するトラブルは一切報告されていません。」と記載されております。ただし、「根拠となる条約や法令を示しているわけではなく、今後変更の可能性もないとは言い切れませんので、渡航前には予め駐日クロアチア共和国大使館に、ご相談いただきますようよろしくお願いします」とも記載されています。

──国外運転免許証が不要でも運転できる国はありますか。

 国(州)によっては、国外運転免許証がなくても日本の運転免許証のみで運転することができる場合があります。

 これも一例ですが、在ホノルル日本国総領事館のホームページによれば、入国後1年以内に限り、有効な日本の運転免許証で自動車を運転することができるとされています。ただし「国際運転免許証を取得して携行することを強くお勧めいたします」とも記載されています。

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日本人がよく行く国のなかにジュネーブ条約非締約国がある

 1949年のジュネーブ条約「道路交通に関する条約」を締約している国は、アジア州では、大韓民国、タイ、シンガポールなど。ヨーロッパ州であれば、フランス、スペイン、イタリアなど。アメリカ州であれば、アメリカ合衆国、メキシコなど。オセアニア州であれば、オーストラリア、ニュージーランドなど、たくさんの国々があります。

中国はジュネーブ条約非締約国なので運転はできない(画像はイメージ)

 しかし、日本人が多く訪問する国の中に、ジュネーブ条約の締約国でない国がいくつかあります。2016年度の「日本人が多く訪問している国・地域」(日本政府観光局調べ)の上位10カ国の中には中華人民共和国やドイツといった国があります。

 中華人民共和国では、香港やマカオなどの特別行政区であれば、日本の国外運転免許証で運転をすることが可能です。しかし、それ以外の地域で自動車を運転するには、日本の有効な運転免許証に基づいて中国の運転免許証を取得する必要があります。

 ドイツでは、ジュネーブ条約の締約国ではありませんが、日本との間の二国間協定に基づいて「日本の運転免許証とそのドイツ語訳、あるいは日本の運転免許証と国際免許証を両方所持していれば、入国後6カ月間はドイツで運転することができます」とされています。

 また、ジュネーブ条約を締結している国や州でも、法令の規定などによって、国外運転免許証で運転することに対して制限を加える、もしくは認めないこともあります。場合によっては、国外運転免許証と日本の運転免許証の提示を求められることもありますので、まず渡航する国に駐在している日本大使館、または領事館に連絡することをおすすめします。

【了】

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