「ヤリスクロス」サイズの「“5人乗り”コンパクトSUV」がスゴい! 全長4.2m級の小型ボディでも「室内ひろびろ」! 1リッター“ターボ”エンジン搭載の「VW Tクロス」どんなクルマ?
全長4.2m級でトヨタ「ヤリスクロス」級のコンパクトサイズを持つフォルクスワーゲン「T-CROSS(ティークロス)」は、輸入車のなかでも常に上位にランクインする人気のSUVです。どのようなクルマなのでしょうか。
輸入SUV登録台数「ナンバー1」記録を持つ人気モデルとは
フォルクスワーゲンのコンパクトSUV「T-CROSS(以下、Tクロス)」は、2020年の日本導入以来、3年連続で輸入SUV登録台数ナンバー1に輝いてきた人気モデルです。
2024年10月には内外装を大幅に刷新するマイナーチェンジを実施し、さらに魅力を高めました。
2025年度(2025年4月~2026年3月)も7415台を登録し、輸入車ランキング4位に位置するなど、その人気を今なお維持し続けています。
Tクロスと同セグメントで圧倒的な販売台数を誇る国産ライバルといえば、トヨタ「ヤリスクロス」でしょう。
ヤリスクロスはもともと欧州市場を主なターゲットに開発されたコンパクトSUVで、全長4180mm×全幅1765mm×全高1590mmのちいさなボディに、SUVらしい存在感を凝縮しました。
ガソリン車で212万6300円から273万6800円、ハイブリッド車で251万200円から310万7500円(共に2WD車の場合)と、手が届きやすい価格帯が魅力です(価格は消費税込、以下同)。
対するTクロスのボディサイズは、全長4140mm×全幅1760mm×全高1580mmで、ヤリスクロスとほぼ同等なサイズ感といって良いでしょう。
価格については、ベーシックな「Active」グレードが339万9000円で、ヤリスクロス ハイブリッド車の上級グレードの価格帯に近接しています。続いて売れ筋グレード「Style」が373万4000円、スポーティグレード「R-Line」が403万4000円の全3グレード構成です。
なおR-Lineは、2024年のマイナーチェンジ時に10万3000円の値下げを断行しており、輸入車ならではの品質と装備を少しでも多くのユーザーに届けようとする姿勢が見て取れます。

2024年のマイナーチェンジで最も評価できる点のひとつが、インテリアの質感向上です。
従来モデルではハードプラスチックだったダッシュパッドにソフト素材を採用し、かつてのVWらしい上質感が戻ってきました。
センターのディスプレイは、インフォテイメントシステム「Ready 2 Discover」に進化しています。
居住性はヤリスクロスよりもやや余裕がある印象です。リアシートはフロントより着座位置が高めに設定され、さらに14cmのスライド機構を備えているため、見た目以上に広々とした空間を確保しています。
荷室容量では、Tクロスが通常455リットル/後席全倒時1281リットルと、ヤリスクロスの351リットル(後席使用時・デッキボード下段時)を大きく上回ります。
コンパクトクラスの輸入SUVとしてはトップ水準であり、家族でのレジャーや買い物など実用面での頼もしさは際立っています。日常的に多くの荷物を積む機会が多いユーザーには、この差は見逃せないポイントでしょう。
パワートレインは、1リッター直列3気筒ターボエンジン(116ps/200Nm)+7速DSGという組み合わせで、基本的には従来モデルと同一です。
振動・ノイズの抑制や発進時のDSG制御は着実に改善されているようで、常用域での乗りやすさは高められています。
カタログ燃費は17.0km/L(WLTCモード燃費)ですが、ネット上の口コミサイトなどではこれを上回る数値を出している例も散見され、リッター20キロ近く走るケースも稀ではないようです。
ただしレギュラーガソリンで走れるヤリスクロスに対し、Tクロスはプレミアムガソリン(ハイオク)指定という点は、維持費の計算に織り込む必要があります。
足回りは全体的に「まろやか」な方向に熟成されており、かつて気になった常用域でのヒョコヒョコとした揺れが抑えられました。
高速道路では落ち着いた安定感があり、クラスを超えた乗り心地を実現しています。ハンドリングも骨太な安心感があり、同じプラットフォームを使うポロにも引けを取らない仕上がりです。
全グレードに同一車線内全車速運転支援システム「Travel Assist」を標準装備するほか、上位グレードにはLEDマトリックスヘッドライト「IQ.LIGHT」や前席シートヒーターも搭載されます。
ヤリスクロスも衝突回避支援や全車速追従クルーズコントロールを備えていますが、輸入車ならではの先進感という点ではTクロスに一日の長があります。
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コンパクトSUVを選ぶにあたり、予算や維持費の手軽さを優先するなら、国産のヤリスクロスに強みがあるのは間違いないでしょう。
一方、欧州車ならではの品質感や荷室の広さ、高速域でも安定した熟成のシャシー性能にこだわるなら、Tクロスは価格差を納得させるだけの魅力があります。
かつてコスト削減路線でややかげりを見せていたVWクオリティが確かに戻りつつある今、Tクロスは改めて強力な選択肢となりました。
国内外で多数のモデルが乱立するコンパクトSUV市場の中でも、Tクロスは上質さと実用性を備えた注目の一台といえます。
Writer: 赤羽馬
金融業・自動車ディーラー営業マンを経て、ライターとして独立。幼少期からの自動車カタログ収集癖あり。エンドユーザーに役立つ話や経済・金融とクルマに関する情報を発信中。
























