秘密の現場が公開? 部品メーカー初の見学会が人気の理由

自動車工場の見学といえば完成車メーカーの工場をイメージする方が多いと思います。2018年7月23日にオープンした自動車部品の製造過程を見学できるツアーが大人気ですが、なぜ機密性の高い自動車部品メーカーに、見学コースが設置されたのでしょうか。

親子で楽しめる工場見学ツアーを開始したデンソー

 自動車工場の見学といえば完成車メーカーの工場をイメージする方が多いと思いますが、2018年7月23日にオープンした自動車部品の製造過程を見学できるツアーが大人気となっています。

工場見学のルートにはメーターの歴史展示も

 日本初となる工場見学を開始したのは、世界トップクラスの総合自動車部品メーカー、株式会社デンソーの高棚製作所(愛知県安城市)です。ここではクルマのメーター類が生産されています。

 夏休みの間は連日、予約は定員満席が続き、オープンから8月末までの来場者は約1600名。なかにはアジアを中心に、海外からの中高生の団体の見学もあったそうです。では、どのような見学ツアーなのでしょうか。

 2018年6月末に、デンソー高棚製作所で開催された見学ツアーの開会式に、筆者(加藤久美子)も参加しました。開会式は、見学コースのスタート地点となるスピードメーターとタコメーターを模した、巨大なメーターが設置された場所で行なわれました。

 見学に入る前にまず、衛生管理のため靴を履き替えて2階に上がります。その後、解説スタッフがグループごとに引率して、速度計や回転計などについて丁寧に説明をしてくれます。

 最新の安全技術を体験できるコーナーなども新設されて、子どもから大人まで楽しみながら学べる場が提供されています。コースの途中には、デンソーがこれまで製造してきた歴代のクルマやバイクのメーターも展示されており、ここはかなり懐かしいと感じる方も多いと思います。

 また、コースの途中には随所にモニターが設置されており、モニターを通して現場の作業や部品を製造する様子が、作業者の手元まで詳細に見られるようになっています。

 見学コースのために作った工場ではなく、生産現場そのままの状態なので、リアルなモノづくりの様子が良く分かる内容となっていました。最後は工場見学者限定のお土産も全員にいただけます。

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