日産「新型エルグランド」の“お買い得”カスタム仕様に注目! ギラつく「ダークグレーグリル」×柔らか「上質シート」採用! 実はもっとも狙い目!? NMCの“新ブランド”「AUTECH LINE」とは

新型「エルグランドAUTECH」とともに公開されたNMCのカスタムカーシリーズ「AUTECH LINE」。豪華さを演出しながら価格を抑えた仕様は、先代アルファードの伝説の売れ筋「S“Cパッケージ”」とも重なる、極めて重要なグレードになりそうです。

新型エルグランドは「3層構造」のラインナップを狙っている!?

 日産モータースポーツ&カスタマイズ(NMC)は2026年5月8日、今夏発売予定の新型エルグランドをベースにしたカスタムカー「エルグランド AUTECH(オーテック)」と「エルグランド AUTECH LINE(オーテックライン)」のデザインを公開しました。

 なかでも注目したいのが、絶妙な立ち位置に置かれたAUTECH LINEです。

 最上級のAUTECHが内外装を徹底的に作り込んだ仕様であるのに対し、AUTECH LINEは“手が届く上質感”を狙った仕様にまとめられています。

 外装にはダークメタルグレーのフロントグリルや専用フロントプロテクター、18インチ専用アルミホイール、メタル調ドアミラーを採用。

 内装では、ブラック基調のシート地に、柔らかな触感の合成皮革素材「テーラーフィット」を組み合わせています。

日産「新型エルグランド」(4代目)の“お買い得”なカスタムカー「AUTECH LINE(オーテックライン)」に注目!
日産「新型エルグランド」(4代目)の“お買い得”なカスタムカー「AUTECH LINE(オーテックライン)」に注目!

 AUTECH LINEは、標準モデルと最上級カスタムカー AUTECHの中間を埋める仕様として、すでに「セレナ」「ノート」「ルークス」「キャラバン」などに設定されています。

 湘南生まれのカスタムカーブランド“AUTECH”譲りの華やかさを持たせながら、ナッパレザーや複雑なキルティング、ブルーステッチといったコストの掛かる演出を整理することで、「ちょうどいい上級仕様」にまとめているのが特徴です。

 この構図で思い出されるのが、トヨタの先代(3代目)「アルファード」で圧倒的な人気を誇ったグレード「S“Cパッケージ”」です。

 同グレードは、エアロ仕様である「S」の迫力あるルックスをベースに、人気装備をバランスよく組み合わせることで、“見た目の満足感”と“価格”を両立。先代アルファードを代表する売れ筋グレードになりました。

 今回のエルグランドAUTECH LINEも、まさにそれに近い役割が与えられているように感じます。

 実際、新型エルグランドでは、従来型のような「標準車」と押し出し感を強めたエアロボディの「ハイウェイスター」の明確なデザイン分けが現時点で明らかになっていません。

 従来のように2つのデザインを大きくつくりわけ、多数のグレードを展開する構造は、生産工程や部品点数の面で負担が大きくなります。

 新型エルグランドは、ベースデザインそのものの存在感を高めており、標準モデルでも十分な迫力と上質感を備えていることから、「ハイウェイスター」は不要となったのかもしれません。

 しかしながら、SNS上では「もっと押し出し感が欲しい」といった声も上がっています。

 大型ミニバン市場では、フロントマスクの迫力や夜間の存在感が、購入判断を左右する重要な要素です。アルファード/ヴェルファイアのような華やかなデザインを好む層は、依然として少なくありません。

 おそらく日産とNMCは、そうした「もう少し華やかさが欲しい」という需要を、AUTECH LINEに集約する戦略を描いているのでしょう。

 標準車を“上質なベースモデル”、AUTECH LINEを“売れ筋の上級仕様”、そしてAUTECHを“ブランドを象徴する最上級仕様”として展開する、三層構造で展開しようとしているように考えられます。

※ ※ ※

 限られた仕様数で効率を高めながら、ユーザーが求める“見た目の満足感”をしっかり押さえにきた新型エルグランド AUTECH LINE。

 価格を抑えながら上級感を高めた“現実路線のプレミアム仕様”であり、「コストを抑えながらカッコよさを追求したい」と考えるユーザーにとって、本命グレードになる可能性があります。

 価格についてはまだ明らかにされていませんが、仮に価格が750万円前後に収まれば、アルファードの牙城を崩すこともできるかもしれません。

 将来的に「街で一番見かけるエルグランドはAUTECH LINEだった」となる可能性も、十分ありそうです。

【画像】超カッコいい! これが新型エルグランドの“高級&スポーティ仕様”「AUTECH」です! 画像で見る(30枚以上)

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Writer: 吉川 賢一

日産自動車にて11年間、操縦安定性-乗り心地の性能開発を担当。スカイライン等のFR高級車の開発に従事。新型車や新技術の背景にあるストーリーや、作り手視点の面白さを伝えるため執筆中。趣味は10分の1スケールRCカーのレース参戦、クルマ模型収集、サウナなど

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