「不正改造は許しません!」 警察と国交省が“不正改造車”に対する街頭検査を実施! 「シャコタン」や「ハミタイ」「爆音マフラー」など摘発
5月に入ってから、静岡県や愛知県において「不正改造車両」に対する街頭検査や大規模検問が次々と実施されています。では、どのようなクルマが取り締まりの対象となるのでしょうか。
検査した12台中11台で違反確認! 深夜の道の駅や空港周辺で警戒強化
街中にはときどき、爆音を出すバイクやタイヤを「八の字」のように取り付けたクルマなど、不正改造を行ったとみられる車両が走行しています。
特に爆音のバイクが道の駅やお店の駐車場などに集合したり、深夜に道路を走り回ったりすることで、近隣住民が騒音に悩まされるケースも後を絶ちません。
そのような現状がある中、国土交通省 中部運輸局 静岡運輸支局は2026年5月1日、静岡県湖西市にある「道の駅 潮見坂」において、自動車技術総合機構や静岡県警などと合同で、不正改造車両に対する夜間街頭検査を実施しました。
「道の駅 潮見坂」は、静岡県と愛知県との県境にある道の駅であり、これまでにもたびたび不正改造車両に対する街頭検査がおこなわれてきました。
今回の検査は5月1日の21時~24時まで実施され、検査した車両12台のうち11台に近接排気騒音の超過やタイヤ・ホイールのはみ出し(いわゆるハミタイ)、最低地上高の不足(いわゆるシャコタン)などの不正改造が確認されました。
クルマやバイクのマフラー(消音器)を切断したり取り外したりすると騒音が出るようになり、不正改造に当たる可能性があります。またタイヤやホイールが車体よりも外側にはみ出していると歩行者の被服や持ち物などを巻き込む危険があるため、このような改造も禁止されています。
さらに、クルマの地上高(平らな地面から車体下部までの高さ)については原則として9cm以上必要とされており、それより低いと不正改造と判断されます。
これは、地上高が低いと車体やエンジン下部などが道路に接触して故障し、クルマが道路上で立ち往生してしまうおそれがあるためです。
これらの改造はすべて、道路運送車両法に基づく「保安基準」に適合せず、不正改造として違反となります。

なお今回の検査では、不正改造に該当した11台に対して整備命令が出されました。一般的に整備命令が出されると、不正改造車両に「整備命令標章」という赤いステッカーが貼付されます。
そして不正改造車の使用者は15日以内に必要な整備をおこない、最寄りの運輸支局または自動車検査登録事務所などで再び車両を確認してもらわなければなりません。
もし仮に、車両の使用者が勝手に整備命令標章を剥がしたり、必要な整備をおこなわなかったりした場合には、一定期間車両の使用を停止させられる可能性があります。また、整備命令に従わないと50万円以下の罰金が科せられることもあります。
このような不正改造車の取り締まりは5月に入ってから愛知県の中部国際空港(セントレア)でも実施されており、愛知県警交通部は公式Xにおいて5月11日、次のように投稿しました。
「セントレアでの取締り 先週末、国交省と連携して不正改造車等に対する大規模検問を行いました。検問に伴う交通規制へのご協力ありがとうございました」
中部国際空港付近では過去にも不正改造車に対する街頭検査がおこなわれており、これまでにタイヤの車体からのはみ出しのほか、着色フィルムの貼付、違法な灯火器の取り付けといった不正改造が摘発されています。
運転中の視野を妨げないよう、クルマのフロントガラスや運転席・助手席の窓ガラスには可視光線透過率(光がガラスを通過する割合)が70%未満となる着色フィルムの貼り付けが禁止されており、これも不正改造に当たります。
加えて、テールランプやブレーキランプは赤色、ウィンカーは橙色など灯火類の色や点灯の仕方も法令で決まっているため、指定された色や点灯方法以外のランプを取り付けることも禁止されています。
自分のクルマをカスタマイズする際には、保安基準に適合しているかどうかを十分に確認しましょう。
※ ※ ※
深夜、道の駅の駐車場に改造車やバイクが大勢集まり、騒音や危険走行などの迷惑行為が問題視される事例も発生しており、これに対して夜間の照明の全消灯や減速バンプを設置するなどの対策を講じる道の駅もあります。
不正改造車に対しては、今後も国土交通省や警察などによる積極的な検問・取り締まりをおこなうことが求められています。
Writer: 元警察官はる
2022年4月からウェブライターとして活動を開始。元警察官の経歴を活かし、ニュースで話題となっている交通事件や交通違反、運転免許制度に関する解説など、法律・安全分野の記事を中心に執筆しています。難しい法律や制度をやさしく伝え、読者にとって分かりやすい記事の執筆を心がけています。











