憧れの「サンルーフ」愛車に“DIY”で取付できる?「屋根に穴を開ける」って“法律的”に大丈夫? 専門業者が語るシビアな「裏事情」
購入後のクルマに「サンルーフ」をDIYやカスタム専門店に依頼して“後付け”することは可能なのでしょうか。
「サンルーフ」を“後付け”することは可能?
新車を購入する際、カタログや公式サイトを見ながらあれこれと悩む「オプション選び」は楽しい時間です。
なかでも車内を明るくし開放的な気分を味わえる「サンルーフ」や「パノラマルーフ」は、ブームの頃より設定が減ったものの、根強いファンを抱える装備のひとつ。
しかし、サンルーフのオプション価格は10万円を超えることが多く、予算の都合で泣く泣く見送ったという人も。
また、目的の車種にオプション設定が無かったり、中古車を買ったもののサンルーフが付いていなかったというケースもあります。
そのためネット上やSNSでも、「クルマが納車されてから、やっぱりサンルーフを付けておけばよかったと激しく後悔」「カーナビみたいに後から追加できたら良いのに…」といった声が度々上がります。
サンルーフは通常、工場で車体を製造する過程で屋根に組み込まれる「メーカーオプション」であるため、ディーラーに頼んで後から“ポン付け”してもらうことはできません。
では、DIYやカスタム専門店に依頼して、“購入後に後付け”することは可能なのでしょうか。
まず法律的な観点から言えば、サンルーフの後付け自体は違法ではありません。
サンルーフは「指定部品」に分類されているため、一定の基準を満たして適切に取り付けられていれば、そのまま車検を通すことができます。
かつては構造変更の手続きが必要でしたが、1997年の規制緩和によってその手間もなくなりました。

そうなると「法律で問題ないなら、自分でやってみよう」と考える人もいるかもしれません。
動画サイトなどでは、海外のオーナーがDIYで屋根をカットしてサンルーフを取り付けている映像も見受けられ、SNSでも「動画を見ると意外と簡単にできそう」「工具があるから休日にチャレンジしてみようかな」というコメントが散見されます。
しかし、実際の施工作業は極めて難易度が高く、素人が気軽に手を出すべきではありません。
作業工程は、金属のルーフパネルを正確に切り抜き、内装の天井材も寸法通りにカットし、重量のあるユニットをはめ込み、モーターを動かすための電気配線を車内に引き込むという、大掛かりなものになります。
カスタム専門店の担当者も「ご自身で施工するのはやめたほうがいい」と警告します。
切り口の防錆処理や防水処理が甘ければ、錆が発生したり、雨で車内が水浸しになるリスクが跳ね上がります。
これについてはネット上でも「自分でやったら隙間から雨水が垂れてきて内装がカビだらけになった…」「苦労して付けたのに配線を間違えて稼働しなかった」といった失敗談が寄せられています。
また、ルーフの骨格(クロスメンバー)の構造によっては、そもそも物理的にカットできない車種もあります。
「それなら、お金を払ってプロの専門店に依頼すればいいのでは?」と考えるのが自然ですが、実はここにも現在、非常に高い壁が立ちはだかっています。
かつては、後付け用のサンルーフキットを製造・販売している世界的な有名メーカーが存在し、日本の専門店でも頻繁に施工されていました。
しかし、この代表的なパーツメーカーが2020年に後付け用キットの生産を終了してしまったのです。
2026年現在、市場に流通していた在庫パーツは枯渇状態にあり、新品のキットを手に入れることはほぼ不可能な状態となっています。
「専門店に相談したら、もう部品が製造されていないから新規の取り付けはできないと断られた」という落胆の声も聞かれるように、過去に取り付けたサンルーフの「修理」はできても、まっさらな屋根に「新規で後付けする」ことは非常に困難と言わざるを得ません。
このような現状を鑑みると、クルマにサンルーフを装備したい場合は、新車を注文する際に最初からメーカーオプションとして選択するか、すでにサンルーフが装着されている中古車を探すのが、唯一にして最も確実な方法です。
納車後に「やっぱり欲しい」と思っても、後戻りは簡単ではありません。
クルマの購入を検討している方は、後悔のないよう、最初の段階でサンルーフの必要性をしっかりと吟味することをおすすめします。
Writer: くるまのニュース編集部
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