1度は消え復活したトヨタ「シエンタ」 12年も売り続けた初代から振り返る
2018年9月11日、トヨタから従来の3列シートモデルよりも広くフラットなラゲッジスペースが与えられた2列仕様の2代目「シエンタ」が発売されましたが、その「シエンタ」の変遷を振り返ってみました。
2003年に誕生した「シエンタ」 初代は生産終了後に異例の復活も
トヨタ自動車は2003年9月29日に「小粋でユースフルな7人乗り」をテーマに開発されたコンパクトミニバン「初代シエンタ」を発売しました。
丸みのある優しい印象のスタイルの中に、ミニバンに求められる機能をコンパクトなサイズに凝縮した「シエンタ」は、乗降性、利便性と乗車人数に応じたシートアレンジのしやすさを徹底追求することで幅広い層に受け入れられました。発売と同年の9月から10月には、月販目標台数7000台を大きく上回る約1万7500台を受注するほどでした。
カローラやヴィッツで実績のある1.5リッターエンジンと、スーパーCVTの組み合わせにより、当時の7人乗りミニバンでトップの19km/Lという低燃費も実現されています。2006年5月16日のマイナーチェンジではフロントバンパーやグリル、ヘッドランプを変更し、環境性能も向上。『平成22年度燃費基準+10%』及び『平成17年基準排出ガス75%低減レベル』も同時に達成されています。
2010年には一度生産が終了したものの、翌年の2011年5月19日にはマイナーチェンジし、極めて異例となる復活販売が行なわれました。同時にフロントマスクをアクティブなイメージにした「DICE」と、Xグレードをベースに装備を充実した「X”Lパッケージ”」をラインナップに追加しました。
この際にリアコンビネーションランプをスマートな印象のデザインに変更するとともに、エンジン、トランスミッション、オルタネーターなどの制御系を改良することで、19.2km/L(10・15モード)とさらに低燃費化が図られました。
2013年9月3日から発売されたモデルでは助手席側にパワースライドドアを採用した「DICE-G」を追加し、全車にプロジェクター式ヘッドランプが装備されました。この改良を最後に「シエンタ」は2代目へと移行することになります。