クルマを「安く買って高く売る」が個人売買の魅力 でも注意するポイントはある?
「いくらで売れる」より「いつ売れる」を重視すべき
個人売買では、「売る側」になる場合もあります。自分が購入する場合には不安要素があり、細かく気になるものですが、じつは、売る際にもいろいろと押さえておきたいポイントがあるようです。
前出の方に今度は「売る」についてもお話を伺いました。
──高く売るにはどうしたらいいでしょうか。
まず、過度に「クルマを高く売る」というのは非現実的です。それよりも必要なタイミングに、適切な価格で処分できることを第一に考えたほうがいいです。例えば、高く売れる可能性があるからといって、買い手が付くまで何か月も待つことはできません。駐車場代や売れずに維持していくための費用を払い続けなければなりませんし、なにより売却代金が入らなければ次のクルマも買えないかもしれません。
そのため、「売りたいときに売れる」ことが重要です。個人売買が有利か、業者の買取や下取りがよいかは車種や相場、タイミングで変わります。まずはネットオークションの取引実績や買取店の相場表、中古車店での販売価格を調べてみます。
そして、売却時に見込まれる価格によって、個人売買か、ほかの手段かも考えます。私の場合はこのように考えています。10万円から20万円程度しか見込まれないならネットオークションを含む個人売買です。その上となると人気の程度や買い手が付くまでどれだけ待てるかで、買取業者に託すかどうか分かれます。100万円以上が見込まれるなら基本は買取業者です。
反対に個人売買でも2万から3万円しか見込まれないなら解体業者に持ち込んで「資源」として引き取ってもらいます。わずかでもいいからお金を受け取り、諸費用を払い戻したほうがお得ということもあります。
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個人売買の場合「高く売って安く買う」がメリットとしてありますが、その反面、詐欺行為以外のトラブルは自己責任になりかねないデメリットもあります。ネットサービスの充実で以前よりも個人売買のハードルは下がりましたが、100%トラブルを避けることは難しいでしょう。
また、取引を行なう上で個人情報のやり取りも発生します。登録車(軽自動車以外)の場合は印鑑証明などの重要な書類が必要なので、取扱いにはとくに注意が必要です。
個人売買におけるポイントとは、当然のことですが取引相手との「信頼」が重要といえます。
【了】