“バスタブ”から生まれた? 4代目ロードスター(ND)開発責任者が語るデザイン思想とは
ロードスターのデザインは『バスタブ』がポイント?
4代目「ロードスター」は世界中でさまざまな賞を受賞して、本物のスポーツカーだと認知されました。ここまで愛される要因はどこにあるのか。4代目「ロードスター」と「ロードスターRF」の開発主査を務める中山雅氏に話を伺いました。
――ロードスターのデザインで、ポイントをお教えください。
ロードスターのデザインについては、絵に書いてみるとわかりやすいです。まず、フロントにタイヤとエンジンがあって、その後ろに人が乗ります。クルマをできるだけ小さくしたいので、人のすぐ後ろにリアタイヤを置くんです。そうやって書いていくと『バスタブ』に人が座っている形になり、『バスタブ』の前後にタイヤがあるイメージができます。あとは、トランクとかを配置して、線を繋いでいくと基本的なロードスターの形ができるという訳です。
――ロードスターRFのデザインポイントをお教えください。
ロードスターRFは、『ギミック感』にこだわっています。電動ルーフが格納され、複雑なすき間に収まる瞬間に“ピタリ”と閉じる瞬間など“気持ちいい”と思えるようなデザインを考えました。単純に電動で動くだけではなく、『ギミック感』があることによりデザインを引き立たせています。
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4代目「ロードスター」や「ロードスターRF」は、初代ロードスターが掲げた『人馬一体』の原点に立ち戻り“人とクルマ”の間にある『感覚』を徹底的に磨き上げたといいます。最近のクルマは、環境面や性能面に目がいきがちですが、“美しいデザイン”と思わせる感覚が世界中の人々に愛される理由なのです。
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