最後のロータリー車と共通のシャシ採用 3代目ロードスター(NC)は3ナンバーボディに
2005年8月、3代目となるロードスター(NC型)を発売しました。基本アーキテクチャーを最後のロータリー・スポーツと呼ばれる「RX-8」と共通化した新規開発のプラットフォームが用いられ、シリーズ初の3ナンバーボディとなりました。
シリーズ初となる3ナンバーボディに一新
マツダは、3代目となる「ロードスター(NC型)」を2005年8月に発売しました。シャシの基本構造は最後のロータリー・スポーツと呼ばれる「RX-8」と共通のものとし、2代目から大きく進化しました。
質感の高いドライビングフィール実現のために、前後フェンダーは大きく張り出し、全幅は1720mmとシリーズ初の3ナンバーボディとなりました。
初代「ロードスター(NA型)」や2代目「ロードスター(NB型)」のオープン2シーター・ライトウェイトスポーツカーというコンセプトを継承しつつも、3ナンバー車の売れ行きが好調となっていた時代もあって、ワイドボディ化し、“速さ”も追求しました。
エンジンは、2代目「ロードスター」までのB型に代わり、アテンザやアクセラに搭載されていたL型をベースに縦置きレイアウトにアレンジ。
ターボチャージャーなどを持たない自然吸気ながら170PSを発生する2リッターエンジンに切り替えられ、2代目から約20kg増となった車重を補っています。
2008年12月には、エクステリアやインテリアの更新と、環境性能向上まで含むマイナーチェンジを実施。最高出力は、170PSのままですが発生回転数は7000rpmに引き上げられ、フルスロットルの加速時には心地良いエンジン回転数の上昇を実現しています。
また、組み合わされるトランスミッションも、6速マニュアル/5速マニュアルに加え、AT車でもスポーツドライブを好むニーズに応えるため、ロードスター初の6速ATも設定されていました。
歴代ロードスター同様の多彩なバリエーション
3代目「ロードスター」も2代目同様、多彩なバリエーションを展開。モータースポーツ用グレード「NR-A」やWebカスタマイズモデル「ウェブチューンドロードスター」を設定するなど多様化したニーズに応え続けました。
さらに、手動開閉のソフトトップから電動ハードトップ化された「マツダロードスター パワーリトラクタブルハードトップ(RHT)」を2006年にラインナップに加えています。
電動化されたルーフはさらなる重量増となってしまいますが、それを差し引いても手軽にオープンカーとクーペの2パターンが楽しめるという魅力がありました。
ほかにも、専用の排気システムとエンジンコントロールのコンピュータ、敏感なエンジン吹き上がり性能を得て、ビルシュタイン社製車高調整式サスペンションや専用ブレーキパッドを備えた、スポーツドライブ志向のニーズを満たす「マツダスピード M’z Tune」も発売しています。