NEXCO激怒の発表「告発します!」 「4年で22回も“不正通行”」した「悪質な事業者」を名指しで発表! ルール“守る気ゼロ”で「規格外車両」を何度も何度も運行… 是正指導を公表

NEXCO西日本および日本高速道路保有・債務返済機構は、高速道路における車両制限令違反者に対する是正指導の内容を公表しました。

繰り返される「車限違反」 常習犯の事業者名を公表

 NEXCO西日本および日本高速道路保有・債務返済機構は2026年1月9日、高速道路において、「車両制限令」を繰り返し違反した者の事業者名公表と是正指導の内容を公表しました。
 
 悪質な事業者のなかには、10回以上の違反を繰り返しているものも存在します。

「車両制限令(車限)」とは、道路法第47条に基づいて1962年(昭和37年)2月に施行された政令です。

 道路の構造を保全し、交通の危険を防止するため、道路を通行する車両の大きさや重さなどの最高限度(一般的制限値)を定めています。

 具体的な一般的制限値(一部特例等もあり)は、車両の大きさとして長さ12m×幅2.5m×高さ3.8m(高さ指定道路は4.1m)まで、車両の重さとして総重量20t(高速自動車国道または指定道路は25t)、軸重10tまでとなっています。

 長さや幅、高さの制限値を超えると、物理的に走れないだけでなく、周囲の交通と衝突して事故を起こしたり、道路設備や道路自体を破壊する可能性をはらんでいます。

 限度を超えた重量オーバーは、ブレーキが効きづらくなるほか、横転や転覆などの重大事故のリスクを高め、もし事故を起こせば重量オーバーした分、積荷が本線上に散乱し、大規模な交通規制を敷いて撤去しなければならず、道路ネットワークの寸断を招きます。

 そこまで至らなかったとしても、過度な重量オーバーは道路の舗装や構造物にストレスを与え、やがて道路の故障を引き起こします。

 特に近年、高度経済成長期に建設された多くの道路では、風化による構造物の劣化が顕著となっており、こうした重量オーバー車がさらに追い打ちをかけています。

 こういった理由から、基本的には一般的制限値を超えるクルマは通行してはいけません。

 ただし、橋桁やトンネル掘削機など、大規模現場への大型資材の輸送や、変圧器や鉄道車両などの大型資材の輸送、建設現場で使用する巨大なオールテレーンクレーンなどを運ぶ際は、どうしても一般的制限値をオーバーします。

 この場合は、「特殊車両(特車)」という扱いを受け、事前に運行経路や道路管理者からの許可、車検証や車両の詳細を記した説明書などを提出して「特殊車両通行許可(特車通行許可)」を受ければ、「特例」で通行することができます。

 ただし特例の扱いとなるため、走行する際には決められたルートや時間を厳守するとともに、常に許可証を携帯することや、条件によってはグリーンの誘導灯を取り付けた誘導車を伴走させる必要があります。

 この特車通行許可申請はオンライン上で行えるようになり、比較的容易な手続きが可能となりましたが、いまだに重量・サイズオーバー車による無許可・不正走行はなくなっていません。

重量物をはこぶ車両のイメージ(画像:写真AC/イメージです。今回の事案とは無関係です)
重量物をはこぶ車両のイメージ(画像:写真AC/イメージです。今回の事案とは無関係です)

 さて、NEXCO西日本では、日本高速道路保有・債務返済機構(高速道路機構)のサイト上で、何度も違反を繰り返す事業者名を公表しています。

 2026年1月1日時点の最新のものでは、20の“悪質事業者”を公表。

 なかでも埼玉県秩父市の事業者Kでは、2022年に6件、2023年に7件(しかもそのうち2件は同じ日)、2024年に4件、2025年に5件と、4年間で計22件もの度重なる是正指導を受けています。

 違反の内容としては、「許可証を持っていない(許可証及び回答書無し)」、「許可証のルートとは違う道を通った」、「車両制限令を異常にオーバーする状態で運行した(重大な諸元違反)」、さらには「許可証の有効期限が切れていた」とさまざまです。

 ちなみに事業者Kは法令違反の“常習犯”で、毎月の車限違反公表で名前が上がっていましたが、10月に再び違反をしています。

 この事業者Kに対しては、「再び違反行為が行われることのないよう改善措置を講じること」と「その具体的内容を報告すること」が課せられています。

 また、千葉県市川市の事業者Yも、2020年から2024年にかけて12件の是正指導を受けています。

 ほかにも、愛知県半田市の事業者Aや千葉県長生郡の事業者Sは8件、千葉市の事業者Oと千葉県茂原市の事業者Sも6件の是正指導を受けています。

 これらの事業者も、繰り返し車限違反公表をされている常習犯で、「車両制限令を一切守る気がない」といった非常に悪質な事業者であるといえます。

 NEXCOは「引き続き高速道路機構および各高速道路会社と連携し、高速道路における道路法(車両制限令)違反者に対する指導取締りを実施するとともに、悪質な違反者に対しては告発等も視野に入れた関係機関への情報提供をおこなってまいります」と、断固として許さない構えを示しました。

※ ※ ※

 こうした車限違反に対し、NEXCO各社や各道路管理者は、「車両制限令等違反車両取締隊(車限隊)」を配置し、サイズや重量オーバー疑いの車両をチェックし、違反が確認できれば、その場で「措置命令書」を交付しています。

 措置命令書は、即座に安全な場所に移動させて停車し、積荷を減らして軽くさせたりするほか、危険な場合は「今すぐ高速を降り、許可を下すまで停車しなさい」という通行の中止を命じることもあります。

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Writer: くるまのニュース編集部

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