さらなる進化を遂げた2代目「RX-7」(FC3S型) 速さだけではない大人スポーツカーへ
独特の佇まい、サバンナRX-7カブリオレ
2代目サバンナRX-7は、発売当初からポップアップとスライドの機能を持った2ウェイサンルーフを装着した「GT-Limited」がありました。
元々、ルーフ面積が小さい車で、室内高を確保するため外側にスライドする方式のために開口面積は小さかったのですが、80年代から国内でも増えていたサンルーフ仕様車は、若者のみならず運転中の開放感を求めるドライバーたちに好まれていました。
そして、1987年8月にマツダは、2代目サバンナRX-7にオープンボディのカブリオレを追加設定。サバンナRX-7カブリオレは2シーター化され、電動のソフトトップを開ければ頭上には何も残らない仕様。スポーツカーをベースにしたオープンボディは、欧州の自動車メーカーが多く製造していましたが、それらのように美しいフォルムを持っていました。
オープンでの走行時にも、風の巻き込みを抑える空力を後方部に施したり、音量を上げなくてもオーディオが聴こえるようにヘッドレストにスピーカーを埋め込むなどさまざまな工夫がされたクルマです。この時に、得たさまざまなデータが、その後のマツダ「ロードスター」に活かされているといわれています。
その後、1991年に3代目「RX-7(FD3S型)」が発売されたあとも、サバンナRX-7カブリオレだけは1992年10月まで販売され続けました。
レースの活躍に興奮した時代
初代サバンナRX-7に続き、2代目サバンナRX-7もモデル末期までレースの世界で高い評価を得ました。
国内のレースシーンにおいても、“ハチロク”ことAE86型カローラレビンをマニアたちに広めたと言われる土屋圭市氏も、90年代前半に2代目サバンナRX-7でレースにエントリーし、その派手なパフォーマンスでレース好きの若者を虜にしていきました。
そんな中、RX-7ユーザーの間には、交換しても合法になるマフラーへの交換が進んだほか、合法改造も普及していきます。現在、残っているクルマで無改造の車両を見かけることはなくなっているほどです。
レースでも活躍していたRX-7の世界観を、自らの改造で共有していたのも、この世代のRX-7の特徴といえます。
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