フルハイブリッド搭載で実燃費はどう? スタイリッシュなクーペSUV ルノー新型「アルカナ」の実力【PR】
ルノーの新型クーペスタイルSUV「アルカナ」は、輸入車唯一のフルハイブリッドSUV(2022年7月時点)です。スタイリッシュなボディに詰め込まれたその実力を試すべく、歴史ある町、長野県の海野宿までロングドライブに出かけました。
ルノー車が持つ「特別な個性」
ルノー車のオーナーは長く所有しても飽きずに乗っている印象があります。それは、車種ごとに特別な個性を持っているからではないでしょうか。
例えばコンパクトカーの中でも小回り性能が抜群の「トゥインゴ」、広大なキャビンスペースを誇りアウトドア派いち押しの「カングー」、プロが太鼓判を押すサーキット走行性能を持つ「メガーヌR.S.」などがすぐに思い浮かびます。
その中にあって新型クーペSUVの「アルカナ」は、ルノーモデルにしてはおとなしいクルマに見えますが、実際のところはどうなのか長距離ドライブで確かめてみました。
ルノーの新型クーペSUV「アルカナ」で往復600kmの小旅行
今回試乗したのは、オランジュ バレンシアメタリックに塗られた「アルカナ R.S.ライン E-TECH HYBRID」です。
カテゴリーとしてはSUVであるものの、リアウインドウを傾斜させたスタイリッシュなクーペスタイルSUVです。これが最近流行りの形状です。
フロントグリルやLEDヘッドライト周辺のC型の造形はコンパクトハッチバック「ルーテシア」に似ていますが、アルカナの方がバンパー上のグリル部分が大きくなっており、クルマの大きさを表しています。
ボディサイズは全長4570mm×全幅1820mm×全高1580mmで、普段づかいにはちょうど良いサイズです。
いま、背が高めのクルマが世界的にも流行しています。前後席を含めて乗員のアイポイントが高めになり、景色がよく見え気持ちよく乗れるという理由もありますが、地面からシートまでの高さがちょうど乗り降りしやすいということも若い人からシニア層まで好評の理由です。
後ろ姿はバンパーの左右にテールパイプが存在するように見えますが、実はこれはスポーティに見せるためのダミーです。実際のテールパイプは見えない場所にあります。
クーペスタイルながらもリアゲートがあり、その中には480リッターというラゲッジスペースが存在します。家族でドライブするには充分な容量でしょう。バンパーの高さでフラットになるようにフロアボードが用意されていますが、その下に隠しスペースがあります。高さ方向に容量が必要な場合には、ボードを下の隠しスペースに入れることで広く使えます。
シート色はブラック、そこへヘッドレストも含めてレッドとグレーのステッチが入り、大人の雰囲気を作っています。さらにシートベルトも淵に赤色のストライプが入り、シートとバランスを取っています。こうしたさりげないおしゃれは、フランス車の血筋かもしれません。
アルカナは輸入車としては希少なフルハイブリッド車
E-TECH HYBRIDはフルハイブリッド車です。本国ではマイルドハイブリッド車も存在しますが、日本ではE-TECHのみの展開です。
スピード域によってパワーフローが変わります。スタートは必ず電気モーターで走り始め、中速域では電気モーターとエンジンの両方を使い、ハイスピードは高速域を得意とするエンジンだけで走ることができます。ハイスピードでも、アクセルペダルを深く踏み込むと電気モーターが加勢してくれるケースもあり、正にフルハイブリッド車らしいパワートレインになっています。
トランスミッションを含めたこのパワートレインは、基本は「ルーテシアE-TECH HYBRID」と同じです。ルノーF1でも採用しているドッグクラッチを使ったトランスミッションで、エンジンとトランスミッションを切り離すクラッチがなくシンクロリングもないトランスミッションが、なぜガリッと音も立てずにシフトチェンジできるのか不思議ですが、駆動用とは別の電気モーターがシャフトの回転を瞬時に合わせているから成立しているそうです。
このパワートレインの特徴は、ダイレクトであることです。だからアクセルペダルに対する反応がダイレクトで気持ちよく運転できるのです。いわゆるハイブリッド車のルーズな感触に慣れた日本人にとっては、ハイブリッド車らしくないと思うかもしれません。
このダイレクト感がそのまま効率の良さにつながっているのか、素晴らしい燃費データを記録しています。WLTCモード燃費では22.8km/Lです。ちなみに同じ機構を持ち、アルカナよりも軽いルーテシアは25.2km/Lであり、輸入車の燃費ではルノーが1位、2位をとっています。
今回のドライブを通して高速、峠、街中と様々な場所を走りましたが、メーター記載の実燃費は18.6km/Lでした。
アルカナは特別速いクルマではないですが、このダイレクト感により、走る感覚はスポーティです。