いち早くハイブリッドが投入された11代目「クラウン」は環境性能も強化したモデル
クラウンと言えば、トヨタが誇る高級セダンであり、日本における高級車の代名詞ともいえるクルマです。21世紀を控えて11代目となったクラウンはどんなクルマへと進化したのでしょうか。
エコロジーの時代へ向けて
21世紀を控えて登場した11代目「クラウン」は、新世紀に向けてどのようなクルマへと進化したのでしょうか。
11代目「クラウン」は、1999年9月に『21世紀へ。このクラウンで行く』というキャッチコピーとともに発売されました。
キャッチコピーの通り、新世紀を目前に控え、世界中が高揚感に満ちていた時代です。ちなみに、11代目「クラウン」が登場する2年前(1997年12月)に、トヨタは世界初の量産ハイブリッド車である「プリウス」を発表し、「21世紀に間に合いました。」というキャッチコピーを与えています。
この2つの名車に与えられた、類まれなるキャッチコピーからも、21世紀という新時代の幕開けに際した胸の高鳴りが聞こえてくるようです。
ハイブリッド車「プリウス」の登場からもわかるように、1990年代以降環境問題への関心が世界的に高まっていた時代です。なかでも、排気ガスを排出する自動車を生産し続けている自動車メーカーの責任は大きく、エコロジーであることが求められるようになりました。
初代「プリウス」自体は商業的な成功という点では、2代目以降のプリウスには及びませんが、世界に先駆けて量産ハイブリッド車を発売したことは大きな功績だったといえます。
当然、「クラウン」に求められるものも、それまでの走行性能や快適性、安全性だけではなくなってきたのです。