ハイエースの牙城崩せるか! ホンダ「N-VAN」 バイクを積んでも後方確認もOK
フルサイズのバイクも一応積める最新軽商用車
このN-VAN、荷室が広く後部座席をたたんでフルフラットになるのはもちろん、低床でルーフや開口部に至るまで真四角でバイクの積み下ろしがラク。そして大胆にも助手席も折りたためて、荷台と同じようにフルフラットになり、バイクの前輪が運転席のすぐ真横に。左に顔を向ければ、愛車がすぐ横にいて「行こうぜ走りに!」なんて言いたくなってしまいます。
さまざまな荷物の積載を想定して、予めフックがついていますし、この場所がまた絶妙。バイクを積むことを想定したのではないかというぐらいに最適な場所で、タイダウンベルトを引っかけるのに最適な位置に設置されています。2輪も4輪も両方つくるホンダだからこそできたスゴ技だと思わずにはいられません。
そして、125クラスの車両もどんどん載せましたが、CRF125Fやクロスカブならもう余裕で載せられるという広さ。運転席後方のシートを出し、縦列で2名乗車もできてしまうのです。
少し気になったのが、大きい車両を積んだとき、ミラーの後方視界をさえぎらないかという点。実際、運転席に乗って確かめると問題はなさそうでした。
軽自動車で経済性に優れ、積み下ろしも容易いですし、バイクでスポーツしに行くときは一人かせいぜい二人のことを考えると、N-VANは、とても魅力です。
トランスポーターを所有したことがない人にとってはとても身近になりましたし、ハイエースやキャラバンが大きすぎる、あるいはもう高価すぎて買い換えられないと思っていた人にも朗報と言えます。N-VANがモータースポーツを活性化させるかもと、期待せずにはいられません。
【了】
Writer: 青木タカオ(モーターサイクルジャーナリスト)
バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。自らのモトクロスレース活動や、多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク技術関連著書もある。