クルマの給油口は右と左意外と統一されてる? 実は国産メーカーの左右混在は1社だけ?
マフラーと反対の位置に給油口、とは限らない?
一方、輸入車の場合は、給油口が右側にあることがほとんどです。メルセデス・ベンツ日本によると、左ハンドル車のみが造られていた時代は全車種で給油口が右側、マフラーが左側にあったといいます。
ただし、これらの位置関係はクルマのデザインや構造によっても異なってきます。たとえばメルセデス・ベンツでも、「GLA」など一部車種では給油口が左側にあります。この車種では車体後部の左右にマフラーが配置されていますが、メルセデス・ベンツではこのような左右両側配置のマフラーや、右ハンドル車などもあり、給油口の位置が左右混在してきたそうです。
日本の法令では、燃料タンクは、「排気管の開口先になく、かつ、排気管の開口部から300mm以上離れていること」が義務付けられていることもあり、一般的にはマフラーの反対側に給油口が設けられます。ただ、マフラーはあくまで排気装置の末端部分のみを指すので、エンジンからマフラーへとつながっている排気管は、1本で車両の左右どちらかに偏って配置されることもあれば、ずっと2本ずつつながっているケースも。マフラーと給油口の位置関係についても一概には言えないようです。
メルセデス・ベンツの場合、前述のように給油口の配置が左右混在してきたことから、インパネの燃料計マークの横に「▲」で給油口の位置を指し示すようになったといいます。その時期は2000年代前半。国内メーカーでもほぼ同時期にこのマークを表示するようになりましたが、これは1998(平成10)年に解禁されたセルフ式ガソリンスタンドが増えていった時期とも重なります。各社とも給油時の利便性を考慮して給油口の位置を指し示すようになったようです。
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