運転手付のクルマはなぜ「黒」が多い?「黒は汚れが目立つ」はお話にもならない訳

官公庁や企業の要人を運ぶハイヤーなどの運転手付きのクルマは、そのほとんどが重厚感たっぷりの黒いクルマです。黒は汚れが目立つ色でもありますが、なぜ選ばれるのでしょうか。

セダンも、ワゴンも、ハイヤーはほとんど「黒」

 官公庁や企業の要人を運ぶハイヤーなどの運転手付きのクルマには、そのほとんどが重厚感たっぷりの「黒塗り」ともいわれる黒いクルマです。黒は汚れが目立つといわれますが、なぜ選ばれるのでしょうか。

日本交通のハイヤーは運転手の服装を含め黒で統一されている(画像:日本交通)

 運転手付きのクルマといえば、輸入車ではメルセデス・ベンツやBMW、国産車ではトヨタ「センチュリー」や「クラウン」、レクサス「LS」などが思い浮かぶかもしれません。東京でトヨタ車のハイヤーやタクシー車両を取り扱う東京トヨペット(東京都港区)はこれに加え、「アルファード」や「ハイエースワゴン」などの車種も多いといいます。

 東京トヨペットでは、そうしたワゴンタイプの車種も含め、ハイヤーにおいては「100%黒が選ばれる」といいます。東京都ハイヤー・タクシー協会もまた、「ほとんどは黒、次点が濃紺です。専属契約を結ぶお客様によってはグレーなどが選ばれる場合もありますが、黒以外を好まれないお客様もいらっしゃいます」とのこと。

 現場レベルではどうでしょうか。ハイヤー大手の日本交通も、「当社では全車黒色で用意しています。ほかの色を希望される方がいらっしゃらない一方で、黒色をご指定されたり、黒であるかを確認されるお客様は多くいらっしゃいます」と話します。

 一方で、黒は車体の汚れが目立つ色といわれています。なぜ黒がこれほど選ばれるのでしょうか。

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