ダイハツ新型「ムーヴ」は本当に“庶民の見方”!? 150万円以下&スライドドア装備で「コスパサイコー」! 新型で「20万円以上の値上げ」なのに感じる「買い得感」とは
ダイハツは2025年6月5日、軽乗用車「ムーヴ(MOVE)」をフルモデルチェンジして発売しています。先代モデルより22万3000円の値上げとなった同車のコスパはいかほどなのでしょうか。
20万円以上の値上げでも感じられる「コスパの良さ」
ダイハツの軽乗用車「ムーヴ」が7代目へと進化し、2025年6月5日に発売されました。
新型ムーヴは、スライドドアを採用したのが最大の変更点と言えます。
エントリーグレードが135万8500円からとなっていて、先代モデルよりも22万3300円の値上げとなっています。
軽自動車で20万円以上の値上げと聞くと高い印象がありますが、果たして本当にムーヴは高くなったと言えるのでしょうか。

ハッキリと言えば、新型ムーヴはリーズナブルにスライドドアを実現したと言えます。
ダイハツが考えるオススメグレードである下から2番目の「Xグレード」の場合、左側に電動スライドドアを装備して、150万円を切る価格設定となっています。
これほど安い電動スライドドアを採用した軽乗用車は他にないと言えるため、「リーズナブル」と表現しています。
新型ムーヴがスライドドアを採用したのは、軽乗用車のスタンダードになりつつあるからという背景があります。
既に軽乗用車市場の6割がスライドドアとなっているのです。そして、軽自動車でスライドドアを採用していることはユーザーにとって車種選択の大きなポイントになります。
スライドドアと聞くと背の高いスーパーハイト系を思い浮かべるかもしれませんが、スライドドアユーザーに市場調査をしてみると、室内高よりもスライドドアに惹かれて購入を決定した人が多かったとのこと。
また、既存のムーヴユーザーへ調査をしてみると、ヒンジドアにこだわっている人は多くなく、むしろ安くスライドドア車が購入出来たら嬉しいという声もあったそうです。
背の高くないスライドドア車では「ムーヴキャンバス」がありますが、「デザインが可愛いすぎてちょっと…」という声も。
リーズナブルで落ち着いたスライドドア軽が必要だとダイハツは感じたのです。
そこで、ダイハツはムーヴらしい価格でスライドドアを実現することをテーマの1つとし、新型ムーヴの開発に取り組みました。
今回は4つのグレード展開となっていますが、それぞれのグレードで装備内容を絞って予算に合わせたチョイスが出来るようになっているのもポイントです。
特にダイハツの推しグレードであるXグレードは、街乗りが多い軽乗用車ユーザーに合わせて、厳選した装備をチョイスして装備。
片側電動スライドドアを有していながら150万円を切る価格設定にこだわったようです。
価格が高くなった新型ムーヴの存在意義を疑問視する人もいるかもしれませんが、そのような声のために、よりリーズナブルなヒンジドアの「ミライ―ス」(99万2200円~)があります。
新型ムーヴの役割は「軽乗用車として時代が求める機能を、誰もが乗れる価格とデザインで実現する」それがダイハツなりの解釈だったと言えます。
電動スライドドアを有して必要な装備を用意しながらこの価格を実現した新型ムーヴは、庶民の味方と言える存在なのです。
Writer: 西川昇吾
1997年生まれ、日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。大学時代から自動車ライターとしての活動をスタートさせる。現在は新車情報のほか、自動車に関するアイテムや文化、新技術や新サービスの記事執筆も手掛ける。また自身でのモータースポーツ活動もしており、その経験を基にした車両評価も行う。

























































































