レクサス新型「ES」日本初導入はヒット作への自信? 7代目で地味な存在脱却へ

レクサス「ES」は、潜在的に素晴らしいクルマなのか

 特徴的なのは、スボーティな味付けの「Fスポーツ」と、より上質な乗り味の「ウルトララグジュアリ―」というグレードが設定されていることです。

ES Fスポーツ

 新型「ES」のFスポーツには、シートや内装だけでなく、足回りもスポーティ仕様になっています。走り方次第で穏やかな乗り心地にも活発なフットワークにも自在に変身する可変ダンパーを採用しているばかりか、コーナーでボディが傾かないように太いスタビライザーも装着しています。実際に速度を上げてみると爽快な走りが得られました。

 とはいうものの、スポーツ仕様ではないウルトララグジュアリーのフットワークも素晴らしいものです。実は、このモデルの方が筆者(木下隆之)は気に入りました。

 足回りの主要部品であるショックアブソーバーには世界初の細工が施してあります。これによって、ハンドルを切った瞬間に遅れることなく、クルマが反応するのです。

「超微小な動き出しから減衰力が発生します」と、実験担当の松岡和幸氏の言葉には自信がみなぎっていました。

 超微細とは動き出した瞬間のことを言います。減衰力とは、ショックアブソーバーという走り味を左右する筒が力を発揮することを意味し、そのために走り始めた瞬間でさえフラフラすることがないのです。

 走りの味付けを担当する伊藤好章氏はこう言ってプラットフォームを説明しています。

「骨格は新開発のGA-Kです。前後重量配分にも優れていますので、足回りを固くする必要もありませんでした」

個性的なモデルに生まれ変わった7代目「ES」

 一般的にスポーティ性を高めると、足回りを硬くしがちですが、そうすると乗り心地が悪くなります。骨格がそもそもスポーティですので、乗り心地を犠牲にしなくても済んだというわけです。スポーティ仕様ではないにもかかわらずスポーティ性を感じたことは、新型「ES」が潜在的な素晴らしい車であるということを証明しているのです。

 おそらく新型「ES」は、これからのレクサスの主要モデルになっていくと信じています。レクサスブランド久しぶりのヒット作が日本に上陸してくるのです。

【了】

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Writer: 木下隆之

1960年5月5日生まれ。明治学院大学卒業後、出版社編集部勤務し独立。プロレーシングドライバーとして全日本選手権レースで優勝するなど国内外のトップカテゴリーで活躍。スーパー耐久レースでは5度のチャンピオン獲得。最多勝記録更新中。ニュルブルクリンク24時間レースでも優勝。自動車評論家としても活動。日本カーオブザイヤー選考委員。日本ボートオブザイヤー選考委員。

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