スバル新型「フォレスター」最安グレードが「400万円ちょい」!? 豪華装備モリモリ&初の本格ハイブリッド搭載! 値上げしても“意外とオトク”な訳とは?
新型「フォレスター」ライバル車と価格を比較
次はX-BREAK S:HEVです。従来モデルのX-BREAKは330万円でしたが、新型は約88万円高まって約418万円と予想。X-BREAKでは、従来のパワーユニットはマイルドハイブリッドのe-BOXERでしたが、新型はストロングハイブリッドのS:HEVを搭載します。
さらにスポーツと同様、11.6インチセンターインフォメーションディスプレイ&インフォテインメントシステムを標準装着するなど装備も充実させました。
単純にいえば、X-BREAKの価格アップが88万円、スポーツは55万円で、差額の33万円がS:HEVとe-BOXERの正味価格差です。

新型のX-BREAK S:HEVは、従来モデルのX-BREAKに比べて88万円高いですが、割高ではありません。ストロングハイブリッドの採用に加えて、エンジン排気量にも2.5リッター余裕が生まれ、燃費と併せて動力性能も向上させたからです。
新型のスポーツとX-BREAK S:HEVを比べても、価格差は妥当といえるでしょう。
ただし予算オーバーというユーザーもいるでしょう。販売店によると、2025年4月中旬現在では「従来モデルの在庫があり、新型と違って値引きも相応に可能です」とのこと。
スポーツの場合、従来モデルは新型よりも約55万円安いので、値引きも含めると、実質80万円くらいは安くなります。カーナビもディーラーオプションの安価なタイプを装着するとさらに支払い額を抑えられます。
従来のフォレスターが306万9000円からの設定だったことを考えると、新型モデルが400万円を超えることから高額に感じる人がいるかもしれません。
そこで、新型フォレスターのライバル車について考えてみます。まず1.8リッターターボを搭載するスポーツのライバル車は、ハイブリッドを搭載しないSUVのターボエンジン車かつ4WDです。
価格が新型フォレスタースポーツに近いターボエンジンのSUVとしては、マツダ「CX-5・XDスポーツアピアランス・4WD(413万1600円)」があります。
2.2リッター直列4気筒クリーンディーゼルターボは実用回転域の駆動力が高く、XDスポーツアピアランス・4WDでは、精悍なフロントマスクや19インチアルミホイール、BOSEサウンドシステムといった充実した装備も魅力です。
同様にホンダ「ZR-V・Z・4WD(402万8200円)」もライバル車です。1.5リッターターボエンジンを搭載して、本革シートを装着するなど内装も上質です。
新型フォレスターX-BREAK S:HEVのライバル車は、同じ価格帯に属するハイブリッドです。X-BREAK S:HEVが悪路向けSUVに似た雰囲気を備えるため、トヨタ「RAV4 ハイブリッド アドベンチャー E-Four(433万1800円)」が挙げられます。
外観が野性的で、最低地上高(路面とボディの最も低い部分との間隔)も195mmですから、新型フォレスターと同じく悪路のデコボコも乗り越えやすいです。
ハイブリッドのSUVには、日産「エクストレイル X・e-4ORCE(414万400円)」もあります。
圧縮比を変化させる機能を備えた1.5リッター直列3気筒ターボが発電機を作動させ、駆動はモーターが担当。4WDのe-4ORCEは、前後に搭載されたモーターが4輪の駆動力を綿密に制御して、優れた走行安定性を発揮します。
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このように、フォレスターのライバル車はいずれも400万円以上となっていることがわかりますが、この価格帯には個性のあふれる魅力的なミドルサイズSUVが豊富にそろっています。
ぜひ、販売店で試乗車を乗り比べて選ぶと良いでしょう。
Writer: 渡辺陽一郎
1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、2001年にフリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を得意とする。
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