約204万円! 7人乗れるトヨタの「“最安”ミニバン」は「買い」なのか!? “超”お買い得ミニバン「シエンタ X」の魅力とは

約204万円! 「シエンタ X」の装備や性能でも問題はない!?

 シエンタのグレード展開はガソリン・ハイブリッドで共通しており、Xのほか中間仕様の「G」、上級版「Z」の3つのラインナップがあります。

 Z(ガソリン・2WD・7人乗り)の価格は268万6600円と、Xとは65万1400円もの差がある点も注目されます。

オーディオレスな点を除き、必要にして十分な装備内容を持つ「シエンタ X」のインテリア
オーディオレスな点を除き、必要にして十分な装備内容を持つ「シエンタ X」のインテリア

 ちなみにライバルとなるホンダのコンパクトミニバン「フリード」の最安モデルは「AIR」(ガソリン・2WD)の250万8000円で、一気に50万円以上も差がつきます。

 果たして約204万円のシエンタ Xの装備や性能でも、問題はないのでしょうか。

 Xと他グレードの装備差で顕著となっているのは、エアコンがマニュアル式となることと(他はすべてオートエアコン)、パワースライドドアが助手席側のみ(他グレードは両側)となること、そしてディスプレイオーディオレスとなることが挙げられます。

 キーレスエントリーはXでも標準装備ですが、内装の加飾パーツが簡素になったり、ボディカラーの選択肢が減るなどの細かな違いもあります。

 唯一、オーディオレスを許容できる人はさすがに少ないはずですが、それまで乗っていたクルマから移設したり、市販品のオーディオやナビを装着することで予算を抑えることもできるので、大きな問題とは言えないでしょう。

 エクステリアでは内装ほどの大きな差がなく、Xは中間グレードの「G」と同じ15インチスチールホイール&フルホイールキャップ、2灯式LEDヘッドライト、ブラック塗装のグリルモールが装備されます。

 予防安全技術「トヨタ セーフティ センス」は、衝突回避支援などの基本的な機能を全車に有しており、高い安全性能が確保されています。

 唯一Xのみ「ブラインドスポットモニター(BSM)」と「パーキングサポートブレーキ(後方接近車両)」が備わっていません。

 ただしセットで4万9500円のメーカーオプションとなっているのが良心的なところで、後付けできない機能だけに、最初から追加しておくと良いでしょう。

 こうしてみると約204万円の最安モデル「X・ガソリン・2WD」でも、十分満足いく装備となっていることがわかります。

 コスパのいい「お買い得クルマ」といえるでしょう。

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Writer: 佐藤 亨

自動車・交通分野を専門とするフリーライター。自動車系Webメディア編集部での長年の経験と豊富な知識を生かし、幅広いテーマをわかりやすく記事化する。趣味は全国各地のグルメ巡りと、猫を愛でること。

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