トヨタの「最高峰セダン」に“謎のガチスポーツ仕様”が存在!? 世界にわずか3台の激レア車「センチュリーGRMN」の正体は?
トヨタ「センチュリー」といえば、VIPを乗せるショーファーカーですが、そんな同車にはスポーツ仕様が存在します。一体どのようなモデルなのでしょうか。
たびたび目撃されていた「センチュリー GRMN」
「GRMN」とは、TOYOTA GAZOO Racingが展開する最高峰のコンプリートカーに与えられる名称です。
直近では、2022年夏に「GRMNヤリス」が登場。これまでに「ヴィッツ」や「86」、「マークX」などのGRMN仕様が販売されています。
いずれもスポーツ性能を高めたハイパフォーマンスモデルですが、実はトヨタのショーファーカー「センチュリー」にもGRMNが存在します。

センチュリーはトヨタが販売しているショーファーカーです。1967年に初代モデルが発売され、現在は2018年に登場した3代目モデルを展開しています。
公用車や役員向けの社用車に利用されることから、センチュリーは乗り心地や静粛性など、乗車するVIPが快適に過ごせる点に重きを置いた設計がされています。
ところが、2018年に真反対のコンセプトといえる、スポーティなGRMNのセンチュリーが登場しました。
当時、「GRMNのようなセンチュリーを見掛けた」という情報はあったものの、トヨタからは明確なアナウンスはなし。そのため「幻のクルマ」とうわさされていました。
しかし、2018年の自動車工業会の定例会見で、トヨタの豊田章男社長(現:会長)を乗せた白いセンチュリー GRMNが登場。ここでも公式なアナウンスはなかったものの、大きな話題となりました。
次にセンチュリー GRMNが公の場に登場したのは2019年の箱根駅伝です。毎回トヨタが大会車両を提供しているのですが、懸命に走る選手の横を白のセンチュリー GRMNが走行する姿が目撃されました。
その後もセンチュリーGRMNに関するリリースはありませんでしたが、2019年1月に開催された「東京オートサロン2019」で、今度は黒色のセンチュリーGRMNがサプライズで披露されました。
ここで初めてセンチュリーGRMNに白と黒の2台が存在することが発表されました。
このとき、ベースはフルモデルチェンジを行った3代目センチュリーであることや、前後のスポイラーやサイドスカートなど専用エアロを備えていること、さらにタイヤもサイズアップするなど、GRMNらしい、走行性能を高めるカスタムが施されていることが判明しています。
それ以降も、2022年の「ラリージャパン」や、イベントなどでたびたびセンチュリーGRMNが登場。2023年にセンチュリーでは初となるSUVモデルが発表された際には、SUVモデルのGRMNもお披露目されました。
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たびたび公の場に姿を見せるセンチュリーGRMNは、市販化の期待が高まっているものの、トヨタによると現時点では販売する予定はないとしています。
とはいえ、市販化されたとしても相当な高額になるはずで、簡単に手に入るものではないでしょう。