桜のような美しさ! ヤマハ「ネオレトロスポーツ」が凄かった! “煌めく”スタイリング&ビッグVツインエンジン採用! 「XS-V1 Sakura」コンセプトバイクとは
ヤマハは2007年のモーターショーで企業フィロソフィーを象徴するモデルとしてネオレトロスポーツバイク「XS-V1 Sakura」を発表しました。一体どのようなモデルなのでしょうか。
ネオレトロバイクの先駆け XS-V1 Sakura
ヤマハは2007年10月、幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催された「第40回東京モーターショー」(現・ジャパンモビリティーショー)において、「The Art of Engineering」をテーマに、ヤマハの企業理念「感動創造」を具現化し、モーターサイクルを“アート”という世界観で表現した展示を行いました。

ブースでは様々なコンセプトバイクが展示されている中、注目を集めたコンセプトモデルの1つが、ヤマハ「XS-V1 Sakura(以下Sakura)」です。
Sakuraは、クラシカルなデザインと最新技術を融合させたネオレトロスポーツバイクとして展示。その美しい姿に多くの来場者が目を引かれ、足を止めました。
1970年に発売されたヤマハ初の4ストロークモデル、「XS-1」のDNAと日本らしさを意識した“和”のデザインを、最新のエンジン技術を組み合わせた、次世代のバイクの方向性を示すために開発されたコンセプトモデルです。
外装は、XS650を彷彿とさせるシンプルかつクラシカルなシルエットを採用。流れるようなタンクのライン、細身のシート、そしてスリムなボディワークは、まさにネオレトロの理想形といえるものでした。さらに、「Sakura/桜」という名前にふさわしく、日本的な美意識を反映したデザインとなっており、全体的に洗練された印象を与えています。
ハンドル周りは、クラシックなネイキッドバイクのスタイルを踏襲しつつ、現代の利便性を意識した設計がされています。フロントライトは、クリア樹脂とメッキを組み合わせた幻想的なデザインを採用。薄型のアナログメーターを採用しながらも、発色の良いブルーライトを組み合わせ、視認性と使いやすさを両立。シンプルながらも高級感を感じさせる仕上がりになっていました。
足回りには、当時の最新技術を取り入れたサスペンションを採用し、快適な乗り心地と安定した走行性能を実現。フロントには倒立フォーク、リアにはツインショックを搭載し、クラシックバイクの雰囲気を残しながらもモダンな走行性能を確保していました。
パワーユニットには、存在感のある1000ccの空冷Vツインエンジンが搭載されていました。このエンジンは、クラシカルな外観を持ちつつも、環境性能や燃費性能を向上させた当時の最新技術を採用。Vツインならではのトルクフルでゆったりとした走行性能を持ち、クラシカルなバイクらしい鼓動感を楽しめる設計でした。さらに、エンジンがまとう風のように曲線を描くエキゾーストは左右2本出しを採用。
コンセプトモデルながらも、市販化を視野に入れた設計がされており、快適なライディングポジションや、実用性を考慮した装備が特徴的でした。特に、デザインだけでなく実用性も兼ね備えていた点が、多くのバイクファンから高評価を受けました。
カラーリングは桜をイメージした淡いピンク色を基調とし、ボディフレームには日本らしい紺青色(深い青)を組み合わせ、上品に仕上げられていました。
Sakuraは、ヤマハのデザイン哲学と技術力を示した象徴的な一台でした。市販化には至りませんでしたが、そのコンセプトは「XSRシリーズ」などのネオレトロバイクにも影響を与えているといえるでしょう。もし市販化されていたら、現在のバイク市場においても注目の存在になっていたかもしれません。
芸術だよね?流石ヤマハ!後は排気音だよねT