いまだ現役! 50年前のトヨタ「クラウン“パトカー”」登場! 千葉県警の「“クジラ”オープン」年頭視閲で今年もお披露目
もはや「骨董品」級! 大事に手入れされたクラシックパトが隊列に登場
クラシックパトカー群は儀仗(ぎじょう:儀式用)車両になるので、パトカーという呼び名は違うのかもしれませんが、赤色灯を灯している以上はパトカーの分類かもしれません。

先頭を走るのは儀仗用の白バイならぬ「黒バイ」。
ホンダの大型バイク「ゴールドウイング」にサイドカーを付けたものです。マシンにより左右にサイドカーが配置されていますので、並んで走る時は壮観な姿を見せてくれるかもしれません。
残念ながら幕張メッセの会場では1列での行進だったので、左右並ぶことはありませんでした。
ちなみに、サイドカー部分は立って乗車するために支えとなるバーが用意されています。
旗を持つ隊員は支えなしで乗らなくてはならないので、体幹を鍛えていないと大変そうだなと感じました。
その後ろに続くのはシボレー「カプリス」、クライスラー「ルバロン」、そしてトヨタ「クラウン」です。
カプリスは初代が1965年にデビューし、2017年に6代目で生産終了したモデルです。
少し古いアメリカ映画の中では、フルサイズ4ドアセダンとしてよく活躍していたような気がしますね。千葉県警が所有するカプリスは2ドアコンバーチブルモデルのようです。
座席部分は立って巡閲を行う時の支えとなるバーが用意されています。
その後ろに続くクライスラーのルバロンは、初代が1977年に登場し、1995年の3代目で生産が終了しています。
ボディ形状から3代目前期型の1987年から1992年型のコンバーチブルがベースなのではと推察できます。
さて、トリを努めるのがクラウン。1971年(昭和46年)から1974年(昭和49年)まで販売されていた4代目モデルです。
その特徴的なデザインから「クジラ」と呼ばれていたモデルです。
2ドアハードトップをコンバーチブル化した特装車だといわれています。
ちなみにルバロンとクラウンは着席の乗車となっており、立った際の補助になるようなバーはありません。
巡閲では場内をゆっくり2周して終了しましたが、異音などももちろん無く快適に走行を行っていました。
視閲式は一般の入場もできるイベントで、終了後に幕張メッセの屋外スペースでは「ふれあい広場」として、こうした特別な車両の展示のほか、乗車体験なども行われていました。
儀仗用で年間でも数回しか出番は無いというカプリスとクラウンも展示され、来場者からの注目を浴びていました。
どちらの車両もピカピカに手入れされており、大事にされているのが分かります。
もちろん車検もしっかり通過しているようで、運転席上側に車検シールが貼られているのが確認できます。
どちらも製造から50年以上経つ車両ということと、国内でしっかりメンテナンスされ動態保存されている車両は多く無いでしょう。これからも活躍してくれることを願わずにはいられません。
Writer: 雪岡直樹
1974年東京生まれ。フォトスタジオアシスタントを経てフリーランスのフォトグラファーへ。雑誌やWeb媒体の撮影を担当。自動車雑誌の撮影と並行してユーザーインタビューやイベントレポートを担当することで、ライターとしても活動。国内最高峰のレース「SUPER GT選手権」を長年取材。新車情報やレースレポート、イベントレポートなどを雑誌やWebに寄稿する。



























































































