日本を走っている車の90%以上は「2ペダル」 そもそも「2ペダル」とは?

最近、クルマ好きの会話にはよく登場する「2ペダル」という言葉。しかしまだ幅広く認知されている言葉ではないかもしれません。では「2ペダル」とはいったい何をさすのでしょうか? 実はトランスミッションと大きくかかわっています。

2ペダルって何?

「2ペダル」の“ペダル”とは、運転席の足元にあるペダルのこと。すなわち足元にアクセルとブレーキしかないAT車は2ペダルとなります。ちなみに足踏み式パーキングブレーキのペダルはここではカウントに含めません。

 逆に2ペダルではないクルマは、アクセル、ブレーキ、そしてクラッチと足元にペダルが3つあるMT車のこと。実は単純な話で、クラッチペダルの付くMT車は「3ペダル」で、それ以外はすべて「2ペダル」なのです。

2ペダルとは、足元にアクセルとブレーキしかないAT車

 では、2ペダルにはどんな分類があるのでしょうか。

●トルクコンバーター式AT
まずは一般的なATです。トルクコンバーターを組み合わせて使うので「トルコン式」と呼ばれたりします。かつては4速や5速が主流でしたが最近は多段化が進み、9速という驚きの段数を持つATも市販車に搭載済み。そんなトルクコンバーター式ATは90年代後半までは2ペダルの主力でしたが、2000年代に入って他の変速機が増えたことでシェアは減少しました。しかし最近は多段化や走行フィーリング向上など進化したことでまた採用車種が増えつつあります。

CVTのメリットは燃費に優れている事

●CVT
2000年代の日本で、トルコンATにかわって採用車種が爆発的に増えた2ペダルです。日本語で「無段階変速機」と呼ばれるように変速比が無段階変化するのが特徴。燃費に優れるのが最大のメリットです。ただし加速フィーリングに違和感を覚えるという声を多く聞こえるのも事実。それが最大のウィークポイントといえるでしょう。停車時にエンジンの動力を吸収するためにトルコンも組み合わせて使います。

スズキの「AGS」などメーカー独自の呼び名も存在

●シングルクラッチ
機械的にはMTに近いのですが、クラッチペダル操作とシフト操作を自動化したもの。自動化しているので足元にクラッチペダルはありません。クラッチを1枚組み込んでいるので「シングルクラッチ」と呼ばれるほか「ロボタイズMT」という名称があり、またスズキの「AGS(オートギヤシフト)」などメーカー独自の呼び名も存在します。構造がシンプルなこと、加速フィーリングがダイレクトなこと、安価なことなどがメリット。いっぽうでシフトアップ時に息継ぎする感覚があり、馴染めないという声もあります。

高性能スポーツカーに多く採用されているDCT

●DCT
DCTとは「デュアル・クラッチ・トランスミッション」の略で「デュアルクラッチ」とも呼ばれます。クラッチ版が1枚のシングルクラッチに対して2枚のクラッチ板を持ち、変速時は交互につなぐことでシングルクラッチでは加速時に発生する息継ぎの感覚を解消。加速感に優れるほかエンジンパワーを効率的にタイヤへ伝えられ速く走るのにも有利で、日産GT-Rやランボルギーニをはじめとする高性能スポーツカーやスーパーカーにも好まれます。

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